背中の痛み

「ストレス」、「背中の疲労・筋肉痛」、「冷え」等による背中の痛み、コリへの対処です。

 

1. 先ず、頭、項のツボを使い、ストレスに対応します。

右図「百会」(頭部正中線と左右の耳尖を結んだ線の交叉部))

髪際から指幅7本上か7本弱(女性は6本上)で少しくぼんでいるところを探ります。「百会」、次の「四神聡」の押し方は首筋を立て脊髄の真ん中めがけて気を送りこむことをイメージします。

「四神聡」(百会の前後左右親指の幅1本)

「神」は精神の意味、「聡」は聡明の意味で、精神状態を落ち着かせることができ、自律神経のバランスが是正され、緊張を取ります。

 

2. 肩甲骨間、脊柱起立筋のコリ、痛みに対処します。

①この手法は他の人に押してもらうことを前提にしています。手当を受ける方は肘を少し曲げ、腕を体の前側にもっていき、肩甲骨を開いておきます。

手当をする方は、右図脊柱の傍ら指2本と4本の線上で肋骨を探り、腰まで肋間を押していきます。慢性になると指4本目の線上にコリや痛みが出てきます。

 

線上には下図のようなツボがあり、それぞれの狙いと留意点です。

・肩甲骨間に痛みがある場合、頸椎や首の筋肉に起因した関連痛も考えられます。念のため、医者の診断を仰いでください。「首の痛み」ページの運動法の併用を勧めます。

また、前腕部の筋肉に起因した関連痛も考えられます。「前腕部の痛み、腱鞘炎」ページを参照してください。

・「肺兪」、「魄戸」は呼吸系の不調を改善します。

・「膏肓」、「神堂」、「譩譆」、「厥陰兪」、「心兪」は脈管系を改善します。また、こころを落ち着かせます。

・肩甲骨からの下の「膈兪」、「肝兪」、「脾兪」は消化器系を改善します。このツボに圧痛がある場合は、項番3の手当ても加えてください。ほかに消化器系の症状があれば、医者の診断を受けてください。ストレスが強い場合は「肝兪」に反応があらわれます。

・「腎兪」、「志室」にしこりや圧痛があれば、疲れがたまっており、このツボは「腎虚」(精気の衰え)を改善します。項番4の手当ても加えてください。押されて気持ちよい感じにしたいものです。自分でも押せるツボです。毎日押すことを勧めます。

・特に圧痛のある3~5個のツボを選び、お灸(せんねん灸)をすることを勧めます。「膏肓」は必ず加えてください。いろいろな疲れが「膏肓」にたまります。

 

右図「肺兪」 (第三、第四胸椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

左右の肩甲棘突起内端を結んだ線上を目安にしてください。

「厥陰兪」 (第四、第五胸椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

「心兪」 (第五、第六胸椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

「督兪」 (第六、第七胸椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

「膈兪」 (第七、第八胸椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

「膈兪」は左右の肩甲骨下縁を結んだ線上を目安にしてください。

「魄戸」 (第三、第四胸椎棘突起間脊柱の傍、指4本)

左右の肩甲棘突起内端を結んだ線上で肋骨の間を目安にしてください。

「膏肓」(第四、第五胸椎棘突起間脊柱の傍、指4本、肩甲骨内縁、最も強い響きのあるところ)

重要なツボです。「魄戸」から「膈関」まで肋骨を一本ずつ下がります。

「神堂」 (第五、第六胸椎棘突起間脊柱の傍、指4本)

「譩譆」 (第六、第七胸椎棘突起間脊柱の傍、指4本)

「膈関」 (第七、第八胸椎棘突起間脊柱の傍、指4本)

「肝兪」 (第九、第十胸椎棘突起間脊柱の傍、指2本) 

「胆兪」 (第十、第十一胸椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

「脾兪」 (第十一、第十二胸椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

「胃兪」 (第十二、第一腰椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

「三焦兪」 (第一、第二腰椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

「腎兪」 (第二、第三腰椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

背中から触れる第十二肋骨の先端を結んだ線になります。肋骨の一番下、ちょうど臍の後ろ側の線になります。

「志室」 (腎兪の傍、指2本)

「大腸兪」(第四、第五腰椎棘突起間脊柱の傍指2本、腸骨の上端の高さ)

 

②右図「胸椎ゾーン」 (第一中足骨内側のアーチ部分)

中足骨のまわりの筋肉も含めて柔らかく押し揉みます。丸い小さなかたまりや平板状の硬さ、引っかかりを感じた場所があった場合、その箇所を長めに(15秒ぐらい)押します。

 

③さらに、右図の足裏の第一中足骨のアーチ部分から少し外側の線を押していきます。棒状にかたくなっているはずです。踵の方まで探ってください。

④耳ツボも有効です。右図「胸椎」 (対輪外側縁の中央)及び「胸」(対輪内側縁の中央)

指で挟むように揉みます。

①→②→③→④→①の順に施術すると②、③、④の効果が実感できると思います。

 

 

3. 背中、特に肩甲骨の高さのコリの改善、また、円背(えんぱい、猫背)矯正の体操です。慢性的な肩こり、腰痛がある方には是非勧めたい体操です。

①立つか、椅子に座った状態で、肘を曲げたまま上肢を挙上し、先に肘を前に出し、次に背中をそらすように上肢を後ろに回します。肘を前に出したときはできるだけ肩甲骨間を広げ、肘を横に回したときはできるだけ肩甲骨間を狭めます。肘を前に出したときは小指を手前に手背を合わせ、肘を横に回したときは手のひらを外向けにした方が肩甲骨の可動域が広がります。これを5~10回行います。

 

②同じように立つか、椅子に座った状態で、肩を後屈し肘を曲げたまま、上肢を挙上し、次に下ろします。この動作を繰り返します。上肢を挙上したときは手のひらを内側に向け、下ろしたときは手のひらを外に向けた方が肩甲骨の可動域が広がります。これを5~10回行います。

 

③肩の先端に手指を当て、肩を後方に、左右交互にぐるぐる回します。回数は20回程度です。鵜沼宏樹先生が推奨している仰泳法という気功法です。

次に左右一緒に前方に20回程度回します。次は後方に20回程度回します。 

4. 腎臓、胃、肝臓の機能低下により背中が痛む場合もあります。その場合は、下の反射区も押し揉みます。不調の場合は、これらの反射区に圧痛があります。  

「湧泉」(五指を屈し足底中央の最もくぼんだところ)

「副腎」の反射区 (湧泉の下のエリア)

「腎臓」の反射区 (副腎の下のエリア、足裏の第二、第三中足骨の近位端でリスフラン関節線の上)

「胃ゾーン」 (土踏まずの上、親指の付け根の下のふくらみ(拇指球)の下部)

「膵臓ゾーン」 (拇指球の3cmぐらい下のリスフラン関節上、斜線部分)

「十二指腸ゾーン」(足裏第一中足骨の基部、小腸ゾーンの上)

「肝臓ゾーン」 (右足裏にあり、第二中足骨より第五中足骨のほとんどをカバー)

このゾーンは右足のみです。

特に、薬指から4センチほど下に圧痛を感じると思いますので、念入りに押してください。この箇所は外側に向けて押します。