おなかにガスがたまり、重苦しく立っていられなくなるような症状への対処です。項番1は治療法、項番2、3は予防法、養生法です。
食べているものをレビューしてください。ガスを発生させるおそれのある食材の量を試行錯誤のうえ、調節してみてください。
1. 足の反射区とおなかのツボです。
①右の図の大腸の反射区を数字の順に押していきます。一番右側の図の直腸の反射区も押してください。痛いところは念入りに押します。2と3のラインはリスフラン関節の少し下方(但し、第四中足骨基底部では同関節の上方)、5のラインは内髁と外髁を結んだ線になります。特に5のマル印のところ及び右側の図の緑色の線(直腸の反射区)が極端に痛いはずです。強めに15~20秒ぐらい押し続けます。この反射区は日常的に押すことを勧めます。
②座った姿勢で仙骨の正中線から2~3cm離れたところを縦にマッサージします。
③「天枢」 (臍の両傍指2本半~3本)
大腸を整えるお勧めのツボです。お灸(せんねん灸)をするかピップエレキバンを貼ります。
2. 下腹部の冷えは厳禁です。冬は使い捨てのカイロで次のツボを含む一帯を温めてください。一つひとつのツボを押す必要はありません。低温やけどには注意してください。夏は夏用腹巻の着用を勧めます。
①右図「気海」 (臍の中心から真下に指2本)
精神的及び肉体的疲労に効く名穴です。
「関元」 (臍の中心から真下に指4本)
正確には臍から恥骨結合上縁を5等分し、上から3/5に取ります。
「丹田」とも呼ばれ、泌尿生殖器、婦人科の症候群に効く名穴で、応用範囲の広いツボです。
②右図臀裂(いわゆるおしりの割れ目)から指4本横を上から3、4箇所です。この箇所をマッサージするのも有効です。
「胞肓」 ほうこう (殿部、第二後仙骨孔と同じ高さ、正中仙骨稜の外方指4本(次髎の外方指3本))
「上髎」 じょうりょう (仙骨部第一後仙骨孔)
「次髎」 じりょう (仙骨部第二後仙骨孔(上後腸骨棘(じょうこうちょうこつきょく)の斜め下に孔があり、押すとさしこむ痛みがある)
3. さらにおすすめは「スワイショウ(甩手)」という気功法です。スワイショウにはいくつかの方法があります。
①まず、でんでん太鼓のように、ねじりを入れ回転します。ウエスト及び下腹部を横に向けることを意識します。
・立った姿勢で、足を肩幅ぐらいに広げて立ちます。その際、つま先は広げず、正面を向けます。
・腕の力を抜いて、腕を垂らしたまま、頭頂から背骨、尾骨の縦の線を軸にして、ウエストをひねって回転運動をします。
・腕と肩の力を十分に抜き、腕は体に巻きつくようにまかせる感じです。勢いをつけて回さないでください。
・首もあわせて回しますが、めまい防止のため回しすぎないでください。
・猫背で首が前に出る姿勢の方は首を前向きに固定したまま、腰をひねる方法を勧めます。
・左右に巻きつくとき口からふっと息を吐きます。吸うときは自然に任せます。但し、無理をする必要はありません。自然に任せてください。
・時間にして1~2分程度、1日1~2回行ってください。
②前後または横に腕を振る方法です。
・立った姿勢で、足を肩幅ぐらいに広げて立ちます。その際、つま先は広げず、正面を向けます。これは横回転と同じです。
・両手を前後に腕や肩の力は抜いて振ります。前に上がった時は胸の高さぐらいまで、後ろは前に持ち上げられた腕の重力の反動にまかせます。
・横に振る方法は単に両手を横に振ります。
・双方とも時間にして1~2分程度、1日1~2回行ってください。スワイショウは①、②とも毎日の実施をぜひ勧めます。