法令線、顎(あご)、首周り、目の周りのたるみを改善するツボです。咀嚼筋の強化、歯の養生、目の養生も狙います。この効用は抗老という観点からも重要です。
● 咀嚼筋・唾液腺・表情筋・胸鎖乳突筋という「たるみの4大要因」に働きかけます。
● 効果が現れるまで時間がかかりますが、確実な効果を出します。
・ 咀嚼筋・表情筋は遅筋が多く、変化に時間がかかります。
・ 唾液腺・リンパの流れ改善には効果が積み上がるまで習慣化が必要です。
・ 皮膚のターンオーバーは約28〜45日かかります。
● 最初にツボを押すに当たっての基本ルールです。
・ 強さ:痛気持ちいい〜軽圧
・ 時間:3〜5秒
・ 回数:3回
・ 頻度:1日1〜2回
・ 強押し禁止:目の周囲・胸鎖乳突筋周囲
1. 法令線近辺、口元のたるみの改善です。項番1~3は咀嚼筋の強化、歯の養生も狙います。
右図「顴髎」 けんりょう (頬骨の下縁目じりの直下陥中)→顔のゆがみ
「地倉」 ちそう (口角の傍四分(5mm))→口元のたるみ
「散笑」 さんしょう (法令線の中央、迎香と地倉の間)→法令線、二重顎
なお、迎香は鼻唇溝中(法令線上)、鼻翼(小鼻)外縁中点と同じ高さです。
2. フェースライン、特に顎のラインのたるみの改善です。唾液の分泌不足改善としても有効です。歯の養生(特に歯周病)にも効果があります。
右図「下関」 げかん (頬骨弓の下縁中点と下顎切痕の間の陥凹部)
耳珠の下の方の前に下顎骨関節突起が触れ、さらにその前の陥凹部にとります。口を開けると下顎骨関節突起が前に移動して陥凹部が持ち上がります。 特に、耳下腺に働きかけます。
「翳風」 えいふう (耳垂後方、乳様突起下端前方の陥凹部)
耳たぶの後ろにあり、口を開けば陥凹部が現れます。口を軽く開けた状態で押します。特に、耳下腺に働きかけます。
「頬車」 きょうしゃ (下顎角の指1本前上方)
「大迎」 だいげい (下顎角の前方指2本半弱の陥凹部、動脈手に応じるところ)
「大迎」を含む下顎骨の下縁3~4cmのエリア(右図緑)も押しこんでください。唾液が出てきます。
「頬車」、「大迎」とも、顎下腺に働きかけます。
3. 首のたるみの改善です。
右図「上廉泉」 かみれんせん (顎の真下のちょっとへこんだ部分)→顎のたるみ、二重顎
「天容」 (前頸部、下顎角と同じ高さ、胸鎖乳突筋前方の陥凹部)→たるみ
「天牖」 てんゆう (前頸部、下顎角と同じ高さ、胸鎖乳突筋後方の陥凹部)→たるみ
「天窓」 てんそう (喉頭隆起と同じ高さで胸鎖乳突筋の後縁にとる) →首のたるみ
「扶突」 ふとつ (前頸部、喉頭隆起上縁と同じ高さ、胸鎖乳突筋の前縁と後縁の間(中央))
これらのツボは、顔を横に向け胸鎖乳突筋を浮き出させた状態で、中指で軽く押します。胸鎖乳突筋近くのツボは刺激が強いので長押しは避けてください。3~5秒押しを繰り返してください。
4. 目のまわりのたるみの改善です。目の養生も狙います。疲れ目、視力回復によく効きます。
3秒程度押し、1秒休み、これを2~3回程度繰り返します。このセットを一日数回行います。
①「晴明」、「承泣」、「下攅竹」、「上晴明」は強く押さないでください。軽く抑える程度です。
上図「攅竹」 さんちく (眉毛内端の陥中)
親指か中指で上45度の方向に押し上げます。他の指は必ず支えに回してください。このツボの面白い効用としてしゃっくり止めがあります。
「下攅竹」 しもさんちく (「攅竹」の下の小さなくぼみ)
「上晴明」 かみせいめい (「下攅竹」の下の小さなくぼみ)
「陽白」 (前頭部眉毛中央より親指幅1本上)
眉間と前髪際間の下から1/3で、小さなくぼみがあります。
「魚腰」 ぎょよう (眉の中央部分の少しまぶたに下りた眼窩のきわ)
親指で上45度の方向に押し上げます。
「絲竹空」 しちくくう (眉毛外端の陥中)
小刻みに押します。
「瞳子髎」 どうしりょう (外眼角の外方指1本弱、骨が少し陥凹するところ)
「承泣」 しょうきゅう (眼窩下縁瞳子の直下6~7mm、縦に線上のものがある)
抑える程度です。
「晴明」 (顔面部、内眼角の内上方と眼下内側壁の間の陥凹部)
目頭より内側やや上(3~4mm)の鼻根部の小さなくぼみで、鼻に向かって抑える程度です。
②右図「太陽」 (目じりから髪の生え際に向かう間にあるこめかみの大きなくぼみ)
老眼予防にも効果のあるツボです。「眼医者ごろし」という異名があるぐらいの名穴です。まゆ尻と目尻の中央から、やや後ろにあり、正確にはこめかみからやや目尻寄りにあります。
「和髎」 わりょう (もみあげの後方、耳介の付け根の前方)
「太陽」、「和髎」とも押した後、目がすっきりします。側頭部の頭痛にも効くツボです。
5. 表情筋のトレーニング
表情筋のトレーニングは、たるみを改善するために有効な手段です。トレーニングの方法はいろいろあると思いますが、次の体操がお勧めです。
福岡のみらいクリニック院長で内科医・東洋医学会漢方専門医の今井一彰先生が提唱する口呼吸を鼻呼吸に改善していく口の体操「あいうべ体操」です。簡単ですが、いろいろな動作が含まれています。
先生のサイトでは次のように説明しています。
(1) 「あー」と口を大きく開く
(2) 「いー」と口を大きく横に広げる
(3) 「うー」と口を強く前に突き出す
(4) 「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
(1)~(4)を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続けます。