嚥下困難、誤嚥予防

嚥下困難の改善、誤嚥等嚥下障害の予防のツボ、反射区です。少しでも兆候があった場合、それ以上悪くならないように日常的に押すことをぜひ勧めます。特効穴、顔のツボ、口腔、咽喉、食道の反射区を使います。

 

1. 腎と胃を強化します。兵頭明先生が推奨しているツボです。

右図「太渓」(内踝の後方、アキレス腱の前のくぼみ)

・咽頭は呼吸と嚥下両者の共通路であり、呼吸と嚥下の連動パターンは円滑に行われることが必要です。

・年配になると息が浅くなり、特に吸気が弱くなります。現代医学では呼吸は肺の機能に当たりますが、中医学では、呼気や浅い呼吸は肺によって、吸気は腎によって行われているとされています。従って、吸気を円滑に行うためには腎を補う必要があります。そのための経穴として腎陰虚を補う原穴を使います。

 

右図「足三里」(膝の外側直下の小さなくぼみから指4本分下)

・胃は降濁(=和降)を、脾は昇清をつかさどり、飲食物を小腸に下降させる胃と、飲食物から作った人体に必要なものを肺や頭部に持ち上げる脾は、昇降においてもバランスを取っています。

・胃気上逆をとめる足三里を使います。

 

2. 咀嚼筋に働きかけます。

右図「下関」 (頬骨弓の下縁中点と下顎切痕の間の陥凹部) 

耳珠の下の方の前に下顎骨関節突起が触れ、さらにその前の陥凹部にとります。口を開けると下顎骨関節突起が前に移動して陥凹部が持ち上がります。 

「翳風」 (耳垂後方、乳様突起下端前方の陥凹部) 

耳たぶの後ろにあり、口を開けば陥凹部が現れます。口を軽く開けた状態で押します。

「頬車」 (下顎角の指1本前上方) 

大迎」 (下顎角の前方指2本半弱の陥凹部、動脈手に応じるところ) 

「大迎」を含む下顎骨の下縁3~4cmのエリア(右図緑)も押しこんでください。唾液が出てきます。

 

右図「上廉泉」 (顎の真下のちょっとへこんだ部分)

 

3. 次に足の反射区です。サムウォーキング(指圧の方法(項番7)参照)という手法を使います。

右図「口腔」(足の甲側、親指の爪の下、親指の末節と基節にまたがる)

左右内側で向かい合います。咽喉の反射区と重なります。

「食道」 (足の甲側及び裏側、親指と人差し指の間、中足骨間隙の中ほどまでの間)

呼吸系の気道と気管支の反射区と重なります。足裏にも同様の位置にあります。 

 

4. 嚥下をするときの筋力を鍛えるお勧めの体操です。福岡のみらいクリニック院長で内科医・東洋医学会漢方専門医の今井一彰先生が提唱する口呼吸を鼻呼吸に改善していく口の体操「あいうべ体操」です。簡単ですが、いろいろな動作が含まれています。

先生のサイトでは次のように説明しています。

(1) 「あー」と口を大きく開く

(2) 「いー」と口を大きく横に広げる

(3) 「うー」と口を強く前に突き出す

(4) 「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす

(1)~(4)を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続けます。