鼻血

頻繁に鼻血が出て、その原因となる疾患が特定できていない場合の治療法です。東洋医学の観点から言えば、邪熱が鼻にこもっているという状態と捉え、その熱をちらす(下ろす)方法をとります。具体的には鼻を通っている経絡(ツボの経路)である大腸経と督脈及び特効穴を使って、治していきます。

 

1. 最も手軽にできる手のツボです。お勧めです。

①両手の中指の腹を縦にチクチクと刺激をします。刺激をする道具として、シャープペンシル(芯を出していない状態)の先か片方の手指の爪を使います。

 

②次に手のひらの真ん中(大腸)をチクチクと刺激をします。

 

 

2. 古来有名なツボです。

右図「上星」 (手関節横紋を鼻尖に当て、中指先端の当たるところ)

「顖会」 (「上星より指1本強後ろ、または髪の生え際から指幅3本上、押してくぼみを探す)

冠状縫合(左右頭頂骨と前頭骨との三骨の縫合)の中央にあたるところで、陥凹部を探ります。

 

 

3. 熱をちらします。

①右図「合谷」 (手背、第二中手骨中点の橈側のくぼみ)

「面口は合谷に収む」と言われ、顔面及び目の疾患には欠かせない名穴です。

「偏歴」 (陽渓と曲池を結ぶ線上、手関節背側横紋の上方指4本)

②後頭部のツボです。

右図「瘂門」 (項窩の正中、後頭骨下際のくぼみで指で盆の窪を押し上げて止まるところ)

盆の窪で最も陥凹しているところに取ります。お勧めです。

「風府」 (外後頭隆起下方(指2本弱)の陥中)

「瘂門」より指1本弱上になります。

「風池」 (僧帽筋腱と胸鎖乳突筋の間の陥凹部)

「風府」に並びます。後頭骨の骨際に取ります。

「天柱」 (盆のくぼの中央から指2本外側で僧帽筋腱の外縁陥凹部)

左右の「風池」を結んだ線より少し下側に位置します。「風池」を結んだ線には「上天柱」というツボがあり、「天柱」に劣らぬ効用があります。

首を後ろに倒し、首の重みを利用して右側は左手の(左側は右手の)中指で押さえた方が効きます。