頭痛(部位別)

部位別の頭痛の対処法です。

 

1. 頭のハチの痛みへの対処です。

・頭のハチとは頭頂部と側頭部の境で、頭頂骨にある頭のカーブが強い部分にあたります。ここには胆経という経絡が走っています。胆経は頭には縦に2本走っていますが、治療対象はその外側、正中線から指4本脇になります。

・手法としては、拳を作り、各指の第2関節で右図青の線のところを押してそのまま頭の筋肉を引きはがすように外側にスライドします。片方ずつ行います。

・疲れたときに症状が出ます。特にストレスによる疲れの時です。症状が出る前に予防としても有効です。

 

2. 側頭部の痛みへの対処です。

右図「率谷」 そっこく (耳尖の直上、指2本)

僅に陥みがあります。

「懸釐」 けんり (もみあげを上にたどり、眉の高さより少し上)

「太陽」 (目じりから髪の生え際に向かう間にあるこめかみの大きなくぼみ)

「率谷」、「懸釐」、「太陽」に圧痛が強くあるときは、強く押さないでください。

右図「会宗」 (腕関節から指4本弱離れたところの尺骨の橈側縁)

圧痛を探し、強めに押します。

右図「足臨泣」 (第四、第五中足骨接合部の前、足の薬指と小指の間を押し上げて止まるところ)

特に、脈を打つような痛みの場合、「太陽」、「足臨泣」が有効です。

3. 後頭部の痛みへの対処です。

「頭痛」ページの首、背中のツボが有効です。加えて次のツボです。

右図「完骨」 (乳様突起下端より後上方指1本弱(骨がくぼんだところ)または乳様突起下端より後下方、陥凹部)

右図「養老」 (指で尺側茎状突起の頂点を押さえて手掌を回外すると指が滑り込む骨の割れ目)

右図「崑崙」 (足の外踝の後方踵骨上の陥中)

頭痛全般に言えることですが、特に後頭部痛で痛みがだんだんひどくなる場合や日をおいても断続的に表れる場合は病院に行くことを勧めます。

 

4. 前頭部の痛みへの対処です。

右図「上星」 (手関節横紋を鼻尖に当て、中指先端の当たるところ、または手腕関節小指側の膨張部を眉間と鼻根のくぼみにはめ込んで小指の当たるところ)

手拳の形で中指第二関節の先を使って、頭蓋骨の中心部に向かい押してください。 

右図「陽白」 (前頭部眉毛中央より親指幅1本上)

眉間と前髪際間の下から1/3で、小さなくぼみがあります。

「攅竹」 (眉毛内端の陥中)

右図「合谷」 (第一、第二中手骨の基底部の前陥凹部、やや人差し指側)

右図「太衝」 (第一、第二中足間を圧上して指の止まるところ)