エネルギー産生とミトコンドリア

エネルギー産生のプロセスとそのプロセスにおいて重要な役割を持つミトコンドリアを元気にすることについて記述します。

 

《エネルギー産生のプロセス》

・食事から取り入れた三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)を、呼吸で取り入れた酸素を使って燃焼することによってエネルギーを産生します。エネルギーは体の運動や細胞の活動や体温維持など生命の維持に消費されます。摂取エネルギーが消費エネルギーより多いと余分なエネルギーは主に脂肪となって体内に貯蔵されます。

・糖がエネルギーに変換される分解の過程は次の通りです。

糖→ブドウ糖(グルコース)→ピルビン酸→ATP(アデノシン三リン酸)→ADP(アデノシン二リン酸)+リン酸→AMP(アデノシン一リン酸)+2リン酸

・リン酸を放出する過程でエネルギーが産生されます。

・ATPはアデノシンに化学エネルギー物質のリン酸が3個結合したもので、生物が必要とする活動エネルギーの元をATPという分子で保存するため、「エネルギー通貨」と呼ばれています。

・分解のプロセスには二つあります。

①酸化的リン酸化(TCA回路(クエン酸回路)+電子伝達系)・・・ ピルビン酸はミトコンドリア内に取り込まれ、酵素と結合したり回路を経由して二酸化炭素と水に分解されATPに変換されます。1分子のブドウ糖当たり32~36分子のATPが精製されます。

②嫌気性解凍・・・酸素を利用せずにピルビン酸は細胞質で乳酸に分解されATPの生産を行います。 1分子のブドウ糖当たり、嫌気性解糖では2分子のATPしか産生できません。

・がん細胞では酸素がある状況でもミトコンドリアでの酸素を使ったエネルギー産生(酸化的リン酸化)は抑制され、細胞質における解糖系によるATP産生が亢進しています。細胞を増やすために細胞構成成分(細胞膜や核酸など)を合成する材料としてグルコースを使うため、必然的にミトコンドリアでの完全分解は抑制され、エネルギー産生と物質合成の両方が亢進することになるわけです。

 

《ミトコンドリアを増やそう》

・エネルギーの産生の主役はミトコンドリアです。ミトコンドリアは細胞小器官のひとつで、その役割はエネルギーの産生、アポトーシス(細胞死)、ステロイドホルモンの合成、尿素回路、カルシウムの貯蔵、マイトファジーがあります。

・ミトコンドリアはその数が多いほど質が向上します。

・ミトコンドリアを増加させるためには、生活習慣としては持久的な運動、トレーニング、断食、適度な日光浴、短期間の寒冷、マッサージ、栄養素としてはマグネシウム、セレン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンC、ビタミンE、CoQ10(コエンザイムQ10)、α(アルファ)-リポ酸、メラトニン、鉄、亜鉛、タウリンが挙げられます。

 

(参考文献等)

・ケトン食の理論とエビデンスと実践法を解説するサイト『エネルギー産生と物質代謝の基礎』、閲覧日 2020/10/20、https://www.ketogenic-diet.org/metabolism/biochemistry.html

・栄養チャンネル信長 (2019/04/30)、『ミトコンドリアを今すぐ増やそう!ミトコンドリア入門編』、閲覧日 2020/10/20、https://www.youtube.com/watch?v=Ov_Cb1rtPRM

・栄養チャンネル信長 (2019/12/28)、『ミトコンドリアを元気にする栄養素とは?』、閲覧日 2020/10/20、https://www.youtube.com/watch?v=Io9Bsbof6H4