手に発症したガングリオンのツボ療法です。
治療法の基本は次の三つです。小さい腫瘤であれば、1~2週間で目立たなくなります。
1. ガングリオン(赤色)のまわり(青色)をシャープペンシルの先(芯を出していない状態)か楊枝の先でチクチクと刺激をします。毎日、2~3回行います。腫瘤部分に痛みがあるときはまわりのみ、痛みが取れてきたら腫瘤部分にもチクチクを加えてください。
右図は発症しやすい箇所を例示(a、b、c)してあります。
2.ガングリオンができている経絡上の兪穴と滎穴にピップエレキバンを貼るか、せんねん灸をします。兪穴、滎穴とは12経の各経絡毎にあり、兪穴は関節の痛みを取る、滎穴は経路の熱を取ると言われています。ガングリオンが発症しやすい箇所毎に滎穴、兪穴を紹介します。
①aの場合
右図「魚際」(手掌、第一中手骨中点の橈側中央、赤白肉際陥凹部)
ここでの赤白肉際とは手掌と手背の境目です。以下同様です。その境目にくぼみがあります。
②bの場合
右図「二間」(示指、第二中手指節関節橈側遠位(指先側)陥凹部、赤白肉際)
「三間」(手背、第二中指節関節橈側の近位(手首側)陥凹部)
ここでの遠位とは指先側、近位とは逆に手首側です。
③cの場合
右図「液門」 (手背、薬指と小指の間、水かきの近位陥凹部)
手背部第四と第五中手関節白肉際にとります。水かき中央より薬指側の陥凹部にかけて押してください。
お灸の場合、やりにくい位置にあります。輻射熱で近くの皮膚がやけどをしないように十分注意をしてください。
「中渚」(第四、第五の中手指節関節の後ろ陥みの間にある)
「中渚」の前後も探ってみてください。
3. 本ページでは手のガングリオンができやすい3ヵ所につき、兪穴、滎穴を紹介していますが、その他の場所であれば、次の「指間穴」を使ってください。
右図「指間穴」(手の甲側の指の股)
「八邪」とも言います。
指の股をあいている手の拇指と示指で強くつまみ、押し込み、次に指先の方向にはねてください。