リンパ浮腫予防

リンパ浮腫、特に二次性リンパ浮腫予防の基本は、日中起きている間は弾性ストッキングや弾性スリーブを装着して押さえること、さらに患肢を軽く動かしたり、リンパドレナージを加えたりすることです。本ページでは補完的に行う運動療法、気功法、ツボ療法を紹介します。必ず、次の項目の順番で行ってください

 

1. 最初に鎖骨下リンパ本管のリンパを流します。

中指で軽く押圧してください。

右図「欠盆」 (乳頭線上(前正中線の外方指5本(鎖骨の中央))で鎖骨上方の陥凹部)

陥凹部の中心を、指を小さめに回して探ってください。

「気戸」(前胸部、前正中線の外方指5本、鎖骨下縁の陥凹部)

鎖骨の真ん中で鎖骨の下縁にあるくぼみの中の圧痛点に取ります。 

「中府」 (鎖骨の外端の下方の陥凹部から指1本半下) 

肋骨にそって体の奥深く指を入れ込み、ゆっくりと押します。上肢の内側に響きます。 

 

2. 次に首、肩、肩甲骨まわりのストレッチを行います。

①肩の先端に手指を当て、左右一緒に後方に10回程度回します。次は前方に10回程度回します。

 

②立つか、椅子に座った状態で、肘を曲げたまま上肢を挙上し、先に肘を前に出し、次に背中をそらすように上肢を後ろに回します。肘を前に出したときはできるだけ肩甲骨間を広げ、肘を横に回したときはできるだけ肩甲骨間を狭めます。肘を前に出したときは小指を手前に手背を合わせ、肘を横に回したときは手のひらを外向けにした方が肩甲骨の可動域が広がります。これを5回行います。

 

③同じように立つか、椅子に座った状態で、肩を後屈し肘を曲げたまま、上肢を挙上し、次に下ろします。この動作を繰り返します。後屈がポイントです。頸の痛みも取ります。上肢を挙上したときは手のひらを内側に向け、下ろしたときは手のひらを外に向けた方が肩甲骨の可動域が広がります。これを5回行います。

 

3. 次に中国に古くから伝わる気功法「スワイショウ(甩手)」です。それぞれの方法につき最低でも1分はやってください。全身に働きかけます。

①前後に腕を振る方法です。

・足を肩幅ぐらいに広げて立ちます。その際、つま先は広げず、正面を向けます。

・両手を前後に腕や肩の力は抜いて振ります。前に上がった時はせいぜい胸の高さぐらいまで、後ろは前に持ち上げられた腕の重力の反動にまかせます。

 

②でんでん太鼓のように、ねじりを入れ回転します。

・立った姿勢で、足を肩幅ぐらいに広げて立ちます。その際、つま先は広げず、正面を向けます。

・腕の力を抜いて、腕を垂らしたまま、頭頂から背骨、尾骨の縦の線を軸にして、ウエストをひねって回転運動をします。ウエストを横に向けることを意識します。足の床への接着面はそのままです。

・腕と肩の力を十分に抜き、腕は体に巻きつくようにまかせる感じです。勢いをつけて回さないでください。

・首もあわせて回しますが、めまい防止のため回しすぎないでください。

・首は正面を向いたまま、回さない方法もあります。

・猫背で首が前に出る姿勢の方は首を前向きに固定したまま、腰をひねる方法を勧めます。

・左右に巻きつくとき口からふっと息を吐きます。吸うときは自然に任せます。但し、無理をする必要はありません。自然に任せてください。 

 

4. リンパ系の足の反射区を使い、全身のリンパを流す方法です。やわらかく行います。リンパ系が著しく炎症を起こしている場合は施術しないでください。

 

4.1. 左右の足の頸部のリンパから胸部を経て腹部のリンパまでの反射区を流します。

①まず足先から足首の方向に軽擦を行います。速度は4~5cm/秒を目安としてください。

②次に右図左側の図の矢印の通り、サムウォーキングを行います。サムウォーキングという手法は「指圧の方法」を参照してください。

③次に足先から足首の方向に揉捏します。揉捏は拇指球、小指球を使い、包み込むように進みます。 

④矢印は右図右側に図示しましたように個々のリンパの反射区を通ります。リンパの反射区は親指の腹を使って入念に行ってください。

 

4.2. 次に骨盤部リンパから、鼠径部のリンパ、大腿部のリンパを流します。

①まず踵全体が対象です。内分泌系の反射区も加えます。踵の中点を中心に斜線部分全体を揉んでください。特に踝の下、斜め下、次の「営池四穴」というツボのところまでしっかり揉んでください。少し痛いですが。

 

下左図 「子宮ゾーン」 (足の内側、内踝と踵骨の後下端を結んだ線の中点)

下右図 「卵巣ゾーン」 (足の外側、外踝と踵骨の後下端を結んだ線の中点)

下左図及び下右図「骨盤部のリンパ腺ゾーン」 (内、外両側の踵の大部分)

下左図「営池四穴」 (足の内踝の前後にある凹み)

 

②次に足首からふくらはぎ下部まで矢印の方向に揉捏します。揉捏は拇指球、小指球を使い、包み込むように進みます。速度は4~5cm/秒を目安としてください。

下左図及び下右図「鼠径部リンパ腺ゾーン」 及び「卵管ゾーン」 (内踝と外踝をつないだ線)

下左図及び下右図「大腿部のリンパ腺ゾーン」 (アキレス腱に沿った線)

アキレス腱の部位は冷えるところです。念入りに揉んでください。