不整脈、動悸、息切れ

不整脈、動悸、息切れの症状を改善するとともに心臓の機能を強化し、ストレスを少なくするツボを紹介します。「郄門」、「沢田流郄門」、「少衝」がお勧めです。健康診断等の検査結果から改善指示が出ている「高血圧」、「糖尿病」等生活習慣病がある場合はそれぞれのページを参照し、改善をしてください。

 

1. 不整脈は、循環器系に有効な前腕内側の中央に位置するツボを使います。特に、左手は必須です。

「心臓」 (中指の第二関節から指の付け根まで)

片方の手の爪を使って強めに押します。

郄門」げきもん (腕関節掌側横紋の正中から肘に向け指5本)

腕関節と肘関節間の中央より、指1本手首側になります。ただし、実際にはこのツボより肘に向けての部位に反応があり、その場合は次の「沢田流郄門」を使います。

沢田流郄門」 (前腕前面、肘関節正中から腕関節に向け指4本)

上記の「郄門」とどちらか圧痛があるほうを押してください。

「郄門」は心臓疾患のツボとして必須穴と言われています。

「間使」 (腕関節掌側横紋の正中から肘に向け指4本)

腕をそらして取ります。

内関」 (腕関節掌側横紋の正中から肘に向け指2本)

自律神経の安定、不安や動揺の調和、胸部、心窩部の痛みや疾患に効く名穴です。

「大陵」 (腕関節掌側横紋の正中にとる、多少橈側) 

2. 動悸、息切れには次のツボを使います。心臓の働きを安定させ、ストレスを抑える狙いもあります。

①右図「少衝」 (小指の橈側端爪体の角を去ること1~2mm)

特に左手です。爪で押してください。急に激しい動悸が起きた場合は、歯で少し強めに噛んでください

②右図「内関」 (腕関節掌側横紋の正中から肘に向け指2本)

「労宮」(中指、薬指を折り曲げて双方の先端の当たるところの中間)

中指、薬指双方の先端の中間ではなく、中指の先端という説もありますが、ここでは中間とします。手のひらの中心は「手心」と呼ばれるゾーンで、「労宮」のまわりも含めてゆっくり押してください。気持ちも落ち着きます。

「神門」 (腕横紋上で尺側手根屈筋腱の橈側(親指側)にとる)

不安(パニック)を取り除き、気持ちを安定させます。片方の手の拇指で皮膚に直角に押し、示指の根元の方向に押しこんで脱力します。そのほうがひびきがあると思います。項番1の「大陵」との組み合わせで不安、緊張の神経過敏状態をなくします。

 

③右図「膻中」 だんちゅう (胸骨体の中央、両乳中穴を結び正中線と交わるところ、胸骨の正中で少し窪んだくぼんだところで按じて痛むところ、または、左右の脇の下を結んだ線の中点から指4本下)

急性及び慢性の呼吸困難に効く名穴でもありますが、胸痛、胸部の締め付け感にもよく効き、気持ちを落ち着かせるツボでもあります。拇指の下のふくらみで、まるく揉みます。

「中脘」 (胸骨体下端(肋骨弓が交差する部位)から臍までの線の中央)

臍の中心から真上に指4本+1本のところに圧痛を探る方法が分かりやすいと思います。あらゆる胃腸疾患に効く名穴ですが、心を落ち着かせるツボです。やや前かがみで押します。

 

④右図「腹腔神経叢」(「湧泉」(足の五本の指を内側に曲げた時にできる凹んだところ)というツボを中心に第一中足骨と第二中足骨の間から、第三中足骨と第四中足骨の間までの範囲)   

特に、親指と人差し指のまたから踵方向に4cm下がったふくらみの稜線上、そして、そこからふくらみの下のくぼみまでの箇所が効きます。緊張を和らげる有名なゾーンです。

「心臓ゾーン」 (左足の裏での中指と薬指のまたから3~4cm踵より)

「心臓ゾーン」は左足のみです。心臓のリズムを整えます。足のむくみにも効果があります。

「心包区」(土踏まずのほぼ中央)

このゾーンも神経を落ち着かせます。 

 

3. 風邪や疲労が原因で、不整脈が出ている方は次の肺の反射区の施術もしてください。肺機能を回復させて不整脈をなくす方法を使います。1回あたり4~5分です。

右図「肺ゾーン」 (足の甲の足背、足底の第一中足骨から第五中足骨までの骨間)

「気管支ゾーン」 (第一中足骨と第二中足骨の間)

第一中足骨と第二中足骨の間は「肺ゾーン」と「気管支ゾーン」が重なっています。

「上部(頭部~頸部)のリンパ」 (各々の趾間の根元にあり、丸いゾーン) 

これらのゾーンを指で押し揉みます。特に甲側です。あまり強くこすると皮下出血を起こす可能性がありますので、注意してください。

 

4. 不整脈、動悸、息切れを起こす原因がつかめず、慢性的になっている場合は、体質、生活パターンを見直してください。東洋医学的な体質の分類とその改善方法は「体質とツボ」ページに記述してありますので参照してください。不整脈、動悸、息切れを起こしやすい体質の分類としては、特に、「気滞」、「気逆」、「瘀血」が挙げられます。