《全般の症状》
《流注》 るちゅう
下腹部内の胞中に起こり、下って会陰部に出る。前に向かって陰毛部に進入する。腹部と胸部に沿って正中を上行する。咽喉部に至る。衝脈と合流し、再び上行して口唇を循環する。(注3参照)顔面・頬部に沿って眼窩中央に達する。
(注1) 青い太字部分にツボが配置される
(注2) 暗赤色の太字部分は見落とされがちなルート
(注3) ここより左右のルートに分かれる
《曲骨》 きょっこつ
[部位] 下腹部、前正中線上、恥骨結合上縁
[字義] 恥骨を曲骨という(恥骨は湾曲している)→恥骨の上縁中央にある
[適応症] 泌尿器疾患には必須、本サイトでは湿疹予防でも使う
: 下腹部痛、美容(湿疹)、尿失禁、前立腺肥大、膀胱炎
《中極》 ちゅうきょく
[部位] 下腹部、前正中線上、恥骨結合上縁より親指幅1本上
[字義] 頭頂から足の踵までの中間の位置→元気の根本となる重要なところ
[適応症] 足太陽膀胱経の募穴→泌尿器疾患には必須のツボ
: 下腹部痛、尿失禁、前立腺肥大、膀胱炎、リンパを流す
(注)募穴:六臓六腑に1つずつ、臓腑の異常を見る、臓腑の治療点、臓腑との結びつきが強い
《関元》 かんげん→「丹田」ともいう
[部位] 臍の中心から真下に指4本
[字義] 元気が集まるツボ
[適応症] 手太陽小腸経の募穴。泌尿生殖器、婦人科症候群に効く名穴。
: 下腹部痛、生理痛、下腹部の内臓下垂予防、頻尿、膀胱炎、尿失禁、冷え症、お腹のガスだまり、下痢、リンパを流す、慢性疲労、脂質異常症
《石門》 せきもん
[部位] 臍の中心から真下に指3本
[字義] いろいろな説があり、納得のいくものがないため、割愛
[適応症] 手少陽三焦経の募穴であるが、適用範囲は少ない→下腹部の冷え→中極から水分までのツボを駆使した方が良い
: 下腹部痛
《気海》 きかい
[部位] 臍の中心から真下に指2本
[字義] 海は集まる→元気、腎気の集まるところ
[適応症] 精神的、肉体的疲労→元気を補う
: 慢性疲労、冷え症、下腹部痛、下腹部の内臓下垂予防、生理痛、リンパを流す、おなかのガスだまり
《陰交》 いんこう
[部位] 臍の下、親指幅1本
[字義] 腹部(陰)の気の合するところ
[適応症] 下腹部を温めるのに最適(臍のまわりのツボを含む)、慢性腰痛にも効能あり
: 下腹部痛、膀胱炎、下痢、大腸機能向上
《水分》 すいぶん
[部位] 臍の上、親指幅1本
[字義] 水(小便と大便)を分ける→利水(水の流れを良くする)の効あり
[適応症] 下腹部を温めるのに最適(臍のまわりのツボを含む)→大腸機能向上
: 下痢
《中脘》 ちゅうかん
[部位] 胸骨体下端(肋骨弓が交差する部位)から臍までの線の中央)→臍の中心から真上に指4本+1本のところに圧痛を探る方法が分かりやすい
[字義] 胃の中央にあたる
[適応症] 消化器系愁訴には必須の名穴、足陽明胃経の募穴
: 胃痛、脾機能向上、大腸機能向上、食欲不振、下腹部痛、逆流性食道炎、むくみ、不整脈、リンパを流す、下腹部の内臓下垂予防、糖尿病、心の疲れ
(注)募穴:六臓六腑に1つずつ、臓腑の異常を見る、臓腑の治療点、臓腑との結びつきが強い
《巨闕》 こけつ
[部位] 胸骨体下端(肋骨弓が交差する部位)から指3本分下
[字義] 巨は大きい、闕は欠ける→心窩部にある
[適応症] 手の少陰心経の募穴→心労、ストレス、それらによる消化器系愁訴
: 胃痛、脾機能向上、大腸機能向上、食欲不振、下腹部痛、逆流性食道炎、リンパを流す、頭痛
《膻中》 だんちゅう
[部位] 胸骨体の中央、両乳中穴を結び正中線と交わるところ、胸骨の正中で少し窪んだくぼんだところで按じて痛むところ、または、左右の脇の下を結んだ線の中点から指4本真下
[字義] 膻は左右の乳頭の間、中はその中央
[適応症] 手の厥陰心包経の募穴→動悸、息切れ
: 狭心症、逆流性食道炎、不整脈、心の疲れ、低血圧、慢性疲労
《天突》 てんとつ
[部位] 胸骨脛切痕の上縁陥中
[字義] 天は高いところ、突は後頭隆起の突起
[適応症] 喘息、しゃっくり、嗄声(させい)
: 呼吸困難、いびき、痰、咳喘息
《承漿》 しょうしょう
[部位] 頤唇溝(いしんこう)の中央(下唇の下端と顎のふくらみとの中間)
[字義] 承は受ける、漿は飲み物→飲むときに唇が触れるところ
[適応症] 顔面の腫れと痛み
: 歯の養生、美容(ニキビ、吹き出物)