冷え症

東洋医学では体の「冷え」を未病の一つとして重要視し、冷え性ではなく、冷え症と表します。老化につながり、冷えになりがちです。食事、運動や生活習慣の中で体質を改善していくことが大切ですが、このページで紹介しているツボおよび先に紹介した「養生のツボ」もあわせて日常的に押し、改善を図ってください。梅雨時、また冷房による冷えの対処は項番6を参照してください。

 

1. 手や足の冷えに対するツボです。

右図左側「指間穴」 (手の甲側の指の股)

右図右側「八風」 (足の甲側の指の股)

指の股をあいている手の拇指と示指でつまみ、押し込んでください。自律神経も整えます。

右図の各指の爪の生え際も有効です。各指の爪の生え際(爪体の角から2mm弱)の6か所にあるツボです。内側から「少商」、「商陽」、「中衝」、「関衝」、「少衝」、「小沢」という名前がつけられており、総称して井穴と言います。

 

ツボは左側の図の○印に位置し、赤線のところを親指の爪の先端を使って断ち切るように押すか、チクチクと数回押します。一日何回でも押してください。

 

2. 体全体が冷えるという方のためのツボです。体全体が冷えるといろいろな症候が出てきます。腎(エネルギー系)と脾、胃(消化器系)の経絡(ツボの経路)を調整し、改善していきます。

右図「照海」 (内踝の直下の陥中)

内踝の直下、指幅半分または指1本強と二つ説がありますが、割れ目を狙い圧痛点を探ります。親指で上向きに押します。

「三陰交」 (内踝の直上指4本、脛骨の後縁)

冷えを取る名穴です。

「陰陵泉」 (脛骨内側踝の下縁の陥中)

脛骨内側を膝に向かって擦上すると骨の湾曲部に至って止まるところにとります。

血海」(大腿骨内側膝蓋骨内上角の上方指3本)

 

右図「湧泉」 (足の五指を屈し足底中央の最も隅なるところ) 

中国では足の中心線で、指の付け根から踵までの長さの指の付け根から1/3のところにとりますが、ここでは少し上のくぼんだところとします。指圧するときは一番反応のある箇所を選んでください。

「副腎」 (湧泉の下のエリア)

「腎臓ゾーン」 (第二、第三中足骨の近位端でリスフラン関節線の上)

「心臓ゾーン」 (左足の裏での中指と薬指のまたから3~4cm踵より)

「心臓ゾーン」は左足のみです。

「湧泉」、「副腎」、「腎臓ゾーン」は強めに押しこんでください。 

 

3. 体の中心、下腹部に冷えを感じる方は次のツボを加えてください。骨盤内が温まります。

右図次髎」 (仙骨部第二仙骨孔(上後腸骨棘(じょうこうちょうこつきょく)の斜め下に孔があり、押すとさしこむ痛みがある)

胞肓」(殿部、第2仙骨孔と同じ高さ、正中仙骨稜の外方指4本(次髎の外方指4本))

右図「気海」 (臍の中心から真下に指2本)

精神的および肉体的疲労に効く名穴です。

「関元」 (臍の中心から真下に指4本)

正確には臍から恥骨結合上縁を5等分し、上から3/5に取ります。

「丹田」とも呼ばれ、泌尿生殖器、婦人科の症候群に効く名穴で、応用範囲の広いツボです。「気海」、「関元」ともに、息を口から細く吐きながら、長めに押していきます。

冬は使い捨てのカイロでツボを含む一帯を温めてください。中から温まる感じがします。お勧めします。但し、低温やけどには注意してください。夏は夏用腹巻の着用を勧めます。

 

4. 体の中心が冷え、特におなかの調子が悪く、体の抵抗力がないという方へのお勧めが足裏の腸の反射区への押圧です。特に夏です。指圧棒または歯ブラシの柄の先でも結構です。まず、大腸の反射区です。右足から左足での数字の順番に押してください。2と3のラインはリスフラン関節の少し下方(但し、第四中足骨基底部では同関節の上方)、5のラインは内髁と外髁を結んだ線になります。つぎに小腸の反射区です。斜めの線のエリアを押し揉んでください。

 

5. 骨盤部、下肢および上肢のリンパ腺の反射ゾーンを使って骨盤部含めて末梢の血流改善をする方法もお勧めです。 

右図左側「子宮、前立腺・睾丸ゾーン」(足の内側、内踝と踵骨の後下端を結んだ線の中点)

右図右側「卵巣、睾丸ゾーン」 (足の外側、外踝と踵骨の後下端を結んだ線の中点)

上記の中点を中心に斜線部分全体及び矢印のところを揉んでください。特に踝の下、斜め下を揉んでください。少し痛いですが。

「骨盤部のリンパ腺ゾーン」 (内、外両側の踵の大部分)

「大腿部のリンパ腺ゾーン」 (アキレス腱に沿った線)

斜線の入った矢印部分も合わせてやわらかく押し揉んでください。

「鼠径部リンパ腺ゾーン」 (内踝と外踝をつないだ線) 

 

右図 「腋窩リンパ腺ゾーン」(足の甲および裏側、小指の中足指節関節の1cmぐらい足首側の足外縁から斜めに上行)   

 特に薬指と小指の間を中足指節関節に向けて軽めに押し込みます。(特に丸しるしのところ) 上肢の末梢の血行障害を改善します。

6. 梅雨時、また冷房による冷えへの対処です。中国古代の五行思想では、「風」、「暑」、「湿」、「躁」、「寒」を五悪と言い、それぞれ順に「肝」、「心」、「脾」、「肺」、「腎」の五臓を傷つける気象条件としています。梅雨から夏にかけての「湿」は「脾・胃」、おなかに影響を与えます。また、冷房による冷えは自律神経を乱します。梅雨時、冷房の冷えには項番2、特に去湿の要穴と呼ばれている陰陵泉、「血証の要穴」と呼ばれている三陰交、おなかの調子を整える項番4の反射区、手軽にできて自律神経を整える項番1がお勧めです。項番3の夏用腹巻の着用もお勧めです。

 

7. 筋肉、特に大臀筋、中臀筋、大腿四頭筋、大腿二頭筋、下腿三頭筋等の下半身の強化は是非必要です。自分でできる運動療法ページを参考にしてください。