慢性の腰痛

慢性的な腰痛に対する治療法です。

 

1. 一番のお勧めは右図の足裏の青い線で示す

内側のアーチの部分です。

・左右の拇指を重ねていったん押し込んで、踵のほうに流します。

・病んでいるときは丸い小さなかたまり、また平板状の硬さ、引っかかりを感じます。軽く押さえても痛いはずです。その状況がなくなるまで、また痛みが止まるまで柔らかくそして長めに(15秒ぐらい)押します。数分、繰り返して行うと痛みが和らぐはずです。

・腰に重だるい痛みがある場合は、アーチのある部分に小さなかたまりを感じます。そのかたまりが柔らかくなるまで軽く押し揉んでください。10分程度かかる場合もあります。

・軽症のヘルニアの場合でも、予防的な目的で毎日施術すると症状が軽減、またはなくなります。 

 

2. 次に足の三つのツボです。

右図「崑崙」 (足の外踝の後方)

指頭で押すとひも状のぐりぐりとしたものに触れます。人差し指または中指で下方に圧力をかけ、外踝のほうに滑らせるように動かします。

右図「太谿」 (内踝の後方、アキレス腱の前のくぼみ)

「崑崙」と「太谿」を挟むようにして押してもかまいません。

右図「委中」 (膝窩横紋の正中)

「腰背の病は委中に求む」といわれる名穴です。膝を曲げてとることがコツです。中指を「委中」に当て、上方向に、初めは軽く押し、次第に強めます。

3. 次は腰痛に効く定番の腰のツボです。

右図「腎兪」 (第二、第三腰椎棘突起間脊柱の傍、指2本)

背中から触れる第十二肋骨の先端を結んだ線になります。

「志室」 (腎兪の傍、指2本)

押し方としては次の方法がお勧めです。

 

仰向けに寝て、小さなボールを2個タオルに巻いて腰に当てます。小さなボールとしてバウンドボール(直径56mm)がお勧めです。

         

4. 便秘や下痢でおなかの調子が悪く、腰痛の場合があります。この場合は、上記項番1の足裏の青い線で示す内側のアーチの部分を押しこんでも、丸い小さなかたまり、また平板状の硬さ、引っかかりを感じません。こういう方は上記の方法ではなく、次の方法を勧めます。足裏の青い線で示す内側のアーチの部分、右の図の大腸の反射区を数字の順に押していきます。2と3のラインはリスフラン関節の少し下方(但し、第四中足骨基底部では同関節の上方)、5のラインは内髁と外髁を結んだ線になります。

 

5. 痛みが止まった後の簡単な気功による養生です。横回転の「スワイショウ」という気功法がお勧めです。

①立った姿勢で、足を肩幅ぐらいに広げて立ちます。その際、つま先は広げず、正面を向けます。

②腕の力を抜いて、腕を垂らしたまま、頭頂から背骨、尾骨の縦の線を軸にして、ウエストをひねって回転運動をします。

③腕と肩の力を十分に抜き、腕は体に巻きつくようにまかせる感じです。勢いをつけて回さないでください。

④首もあわせて回しますが、めまい防止のため回しすぎないでください。

・猫背で首が前に出る姿勢の方は首を前向きに固定したまま、腰をひねる方法を勧めます。

⑤左右に巻きつくとき口からふっと息を吐きます。吸うときは自然に任せます。

⑥時間にして1~2分程度、1日1~2回行ってください。

 

6. 次の橋本敬三先生の「操体法」もお勧めです。

① 仰向けに寝て、踵を直角にして踵そのものを突き出すようなイメージで片方ずつに交互にゆっくり伸ばします。仰向けに寝ていますから、腰も伸びる感じになると思います。気持が良いところで止め、3~4秒後脱力します。左右に違いがあれば、痛くない方を多めにします。5セットぐらいで結構です。

② 仰向けに寝て、膝を90度ぐらいに立てます。膝頭をつけたまま左右に交互にゆっくり倒します。気持ちよいところで止め、3~4秒後脱力します。左右差がある場合、気持ちよい方を多めにします。これも5セットぐらいで結構です。仰向けに寝たときに首に負担がかかる場合は枕を利用してください。

 

7. かなり良くなってきているものの、ある動きをした時、またある姿勢をした時に痛みが残っている場合があります。その場合の対処法です。治療後に残る動作時の痛みは、鍼灸では「経筋」の病といわれています。この場合、痛みのあるところを流れている経絡(ツボの経路)の熱を取るツボ「滎穴」、関節の痛みを取るツボ「兪穴」と呼ばれているツボが有効です。ピップエレキバンを貼るか、お灸(せんねん灸)をします。お灸をするとその熱さでツボの有効性がよくわかります。熱くない場合、そのツボが効いている証拠です。

①体幹後面を伸展したときに腰痛が出る場合です。足太陽膀胱経のツボを使います。

右図「足通谷」 (足外側、第五中足指節関節の遠位、赤白肉際)   

「束骨」 (足外側、第五中足指節関節の近位、赤白肉際)

 

②体幹前面を伸展したときに腰痛が出る場合です。足陽明胃経のツボを使います。

右図「内庭」 (足背、第二、第三足指間、みずかきの後縁、赤白肉際(第二、第三中足指節関節の前、外側陥凹部))

「陥谷」 (足背、第二、第三中足骨間、第二中足指節関節の近位陥凹部)

 

「内庭」、「陥谷」で効かない場合は次の「外内庭」、「外陥谷」を追加してください。篠原昭二先生が勧めているツボです。

「外内庭」 (足背、第三、第四足指間、みずかきの後縁、赤白肉際)

「外陥谷」 (足背、第三、第四中足骨間、第三中足指節関節の近位陥凹部) 

 

 

同じく、体幹前面を伸展したときに腰痛が出る場合です。足太陰脾経のツボを使います。

右図「大都」 (足内側、第一中足指節関節の遠位陥凹部、赤白肉際)

「太白」 (足内側、第一中足指節関節の近位陥凹部、赤白肉際) 

 

③体幹を側屈するか、回旋したときに腰痛が出る場合です。足少陽胆経のツボを使います。

上項右図「侠𧮾」 (足背、第四、第五足指間、みずかきの近位、赤白肉際)

 

「足臨泣」 (第四、第五中足骨接合部の前、足の薬指と小指の間を押し上げて止まるところ)

同じく体幹を側屈するか、回旋(ひねる)したときに腰痛が出る場合です。足厥陰肝経のツボを使います。

右図「行間」 (足背、第一、第二足指間、みずかきの近位、赤白肉際)   

「太衝」 (第一、第二中足間を圧上して指の止まるところ)