手のしびれ

骨棘や頸椎椎間板ヘルニア、頸椎症性神経根症等の器質的な疾患の原因によらない、首の筋肉のこりによる手のしびれの対処法です。手のしびれは手掌、手甲が主です。次の対処によって、2週間ぐらいで改善状況が見えるはずです。

 

《首に痛みがある場合》

1. 次の手法で首の痛みを取ってください。「首の痛み」ページを参照してください。本ページではそのなかから次の療法を勧めます。

①首や肩の痛みがあるところ全般に楊枝やシャープペンシルの先(芯を閉じた状態)でチクチクと刺激を与えてください。よく効きます。

 

②足親指の内側付け根を揉んでください。 

右図左側「頸・項部」 (足裏の親指の基節骨全体)

足の親指の根元をぐるりともんでください。または痛い箇所にピップエレキバンを貼ってください。相当痛いですが、我慢してください。

《前かがみの姿勢が多い場合》

2. 小胸筋、斜角筋に働きかけます。この筋肉の奥には腕神経叢、腕に関係している重要な動脈、静脈があります。

①小胸筋に働きかけます。日常、定期的に施術をしてください。

・ここには次のような肺の経絡のツボがあります。

「中府」 (鎖骨の外端の下方の陥凹部から指1本半下) 

「雲門」 (鎖骨下縁を外方になぞると硬い骨(烏口突起)に当たる、その内側の陥凹部)

・右図の緑色のエリアに次のように働きかけます。

烏口突起に沿って2本の指をゆっくりと一旦肩関節の方向に深く入れ込み、その後内側に向かって筋肉をはがすように引きます。注意点としては揉まないでください。

 

②斜角筋に働きかけます。鎖骨の上下を右図の通り、マッサージしてください。

③小胸筋に働きかける方法として次のような手法もあります。筆者お勧めの手法です。

施術する方の腕を斜め上の方向に上げます。そうすると大胸筋停止部(上腕骨)が斜め上の方向に伸ばされ、大胸筋の下に第2(or3)~5肋骨に触れることができます。そこに小胸筋の起始部がありますので、直接そこに圧をかけます。

 

壁に片方の前腕をつけ、体をねじり、小胸筋を伸ばします。筆者お勧めの手法です。

 

3. ストレッチをします。

①慢性化している首のコリを取るため、首のストレッチをします。

・例えば、首を右斜め上に曲げると左首が痛い場合の対処法です。

・左腕の肘を90度に曲げ、背中に前腕外側をつけ、固定します。こうすることで次の動作の首を押し下げたとき、肩が上がらないようにし、可動域を広げるようにします。

・右手を頭頂部に置き、右斜め下に押し下げ、10秒ぐらいキープします。軽く押し下げることがポイントです。

・左右を逆転し、反対側もやります。

 

《気候の変化が予想される場合》

4. 気候の急激な変化(気温、気圧、湿度)が起こると、一旦改善しかけたしびれが悪化するときがあります。特に、施術して間もない時期はその可能性があります。日常的に翌日の天気予報は把握し、急激な変化を予報されている場合は、次の対応をしてください。

 

①夜寝るときはアームカバーをしてください。

 

②翌朝次の箇所をドライヤーで温めてください。衣服の上からではなく、地肌そのものを温めます。

・手掌、手甲、前腕、上腕、脇の下 

 

③手の経絡をマッサージしてください。