耳鳴り

耳鳴りは東洋医学、特に経絡(ツボの経路)からみると、頭と耳の周りを流れる「三焦経」、「胆経」の気の流れの滞り、または腎虚、「持って生まれた生長・発育・生殖をつかさどるエネルギーの衰え」と言われています。前者は「頭と耳をめぐる」というところがポイントです。後者は年配になって発生しやすく、難聴を伴います。治し方は難聴と同じようなツボを使います。なお、状況が改善したとしても交感神経が優位の状況下では耳鳴り症状が出てきます。

 

1. 一番のお勧めです。 

右図a(耳介を横に半折してその折れた頂点を後頭部に押しつけた髪際のかすかなくぼみ)

圧痛を探ります。

「完骨」 (乳様突起下端より後上方指1本弱(骨がくぼんだところ)または乳様突起下端より後下方、陥凹部)

右図「陽維」 (耳の裏側のほぼ中央のつけ根で耳を前に引っ張ったとき、突っ張るスジが出来るところ)

陽維」の取り方には耳の裏側の後下端より指先を当てて上がり、最初のくぼみという説もあります。ここでは上記()内とします。

右図「聾通」 (耳たぶのうしろに触れる乳様突起という骨(頭蓋骨の一部の尖ったところ)の下端から1cm下且つその1cm後)

圧痛を探ります。

「安眠」 (乳様突起の後ろ側の少しくぼんだところ)

 

2. 定番の頭と耳をめぐる経絡のツボから改善します。

右図「翳風」 (耳垂後方、乳様突起下端前方の陥凹部)

耳たぶの後ろにあり、口を開けば陥凹部が現れます。口を軽く開けた状態で押します。

「瘈脈」 (耳の上角と翳風の耳の輪郭に沿って結ぶ曲線上、翳風から1/3で乳様突起中央の陥中)

「顱息」 (耳の上角と翳風の耳の輪郭に沿って結ぶ曲線上、翳風から2/3で骨陥中)

「耳門」 (耳珠の上切痕前陥中)

「聴宮」 (耳珠中央の前の陥中)

「聴会」 (耳珠の前下方で口を開いたときの陥中)

ダイエットの耳ツボ「飢点」はこのツボより上方で耳側になります。

「耳門」、「聴宮」、「聴会」とも口を開けながら、凹んでいるところを押します。

耳鳴りの場合、上記のツボ及び次の摩擦法を含めて強く刺激しないでください。かえって気になってくるというひとがいます。

簡便法として、次の摩擦法があります。

①両手の人差し指と中指でV字の形をして両方の耳を挟み、指の腹で耳の付け根の前後を上下に摩擦します。特に、上記のツボの線上です。
②指先を後頭部に置き、両手の手のひらで両耳を塞ぎ、人差し指を中指に重ねてポンポンとはじくようにして刺激します。

 

3. 手の特効穴です。

右図「中渚」(第四、第五の中手指節関節の後ろ陥みの間にある)

耳疾患の重要経穴です。すこし、強めに押したほうが効果があります。

右図「陽谿」 (第一指と第二指を伸展して、深い凹窩の 生じるところ)

片方の手にひらを手首内側に当て、しっかりつかみ安定させ、親指を立てて押し込みます。

4. 上記の方法で改善しない場合、次の耳ツボを使ってください。神経の興奮を抑えます。

右図「交感」 (対輪下脚末端と耳輪の交点)

「皮質下」 (対珠内側縁の前方)

対珠の内側になります。

「上頸神経節点」 (対珠と対輪の境目)

「内耳」(耳垂(耳たぶ)を3本の水平線と2本の垂直線を引き、9区分にし、右図の区のなか)

特に、「上頸神経節点」と「内耳」がお勧めです。 

5. 腎虚を補います。

右図「湧泉」(五指を屈し足底中央の最もくぼんだところ)

「副腎」 (湧泉の下のエリア)

右図「太谿」 (内踝の後方、アキレス腱の前のくぼみ)