食べ物が原因である蕁麻疹の対処法です。蕁麻疹になる要因はいろいろありますが、本ページは脂っこいもの、味が濃いもの、魚、エビ、カニ等を食べたときに出やすい場合の対処法です。
胃腸の消化力が落ち、熱が蓄積して、内から邪気を排泄できません。その結果、邪気が肌表に鬱滞し発症します。
遠因として疲れや心労があります。休んでください。
「中毒疹」も同じ手法で治しますが、いくつか留意点がありますので同ページも参照してください。
1. まず、かゆみによく効く特効穴です。次の「臂臑」、「治痒穴」は蕁麻疹そのものの症状も軽くします。軽い蕁麻疹の場合、この2穴だけでも結構です。
痛いと思いますが、次のツボを強く、長めに押し続けてください。特に「臂臑」というツボです。症状が続く場合は、ツボにピップエレキバンを貼り、時折このツボに指先を差し込み、三角筋を引き剥がすように引きます。
日中かゆみが治まっても明け方再発します。数日この手法を続けてください。
片側に出てくる場合もあります。
右図「治痒穴」 ちようけつ (上腕の外側、腋窩横紋と肩峰から下りた線の交点、または乳首の水平線と肩峰から下りた線の交点→どちらのツボも有効)
2つの「治痒穴」及びそれらを結んだ線も含めて施術をしてください。押して、下から上にスライドしてください。
「臂臑」 ひじゅ (肩峰の外端で肘を上げると2つのくぼみが生じ、その前のくぼみより指4本下)
上肢を下ろした場合は5横指、三角筋前縁にとります。ほぼ、前脇下横紋端の水平線上です。「臂臑」は子供の皮膚病によるかゆみにも効きます。三角筋を引き剥がすように引きます。頻繁に行ってください。
湿疹の周りや「臂臑」、「治痒穴」の周りを楊枝でチクチクと刺激をしても結構です。2、3周で結構です。
2. 蕁麻疹の特効穴です。大腸、胃、腎の経絡のツボを使います。どの方法でも結構です。
①右図「肩髃」 けんぐう (肩峰の外端で肘を上げると2つのくぼみが生じる、その前のくぼみ)
お灸を勧めます。
「曲池」(肘を十分屈曲して、肘窩横紋外端の陥凹部)
初めは弱く、次第に強く外向きに押します。
②右図「裏内庭」 (第二指本節の横紋の横寸を一辺とした正三角形の頂点)
足の第2指裏側の最も高いところに墨を付け、折りまげて足底につくところに取ります。
お灸が必須です。台座灸(例えばせんねん灸)を熱くなるまで何壮もします。
③右図「築賓」 ちくひん (「太渓(内踝の後方、アキレス腱の前のくぼみ)」の直上指4+3本、ヒラメ筋とアキレス腱の間)
解毒のツボとも呼ばれています。
お灸を勧めます。