頭痛

頭痛全般へのツボ療法です。次の観点から対処します。

・頭、首、肩の筋肉のコリや精神の緊張を和らげる:主に緊張型頭痛

・頭の血の流れを調整する:主に片頭痛(偏頭痛) 

 

東洋医学的には次の様な要因と考えます。

・邪気が上部に滞っています。体質から見ると気滞、気逆、痰湿、瘀血が考えられ、気滞は緊張型頭痛、痰湿、瘀血及び気逆は片頭痛を引き起こします。

・気滞はストレスから気が上半身にこもり、頭、首、肩の筋肉が緊張します。

・痰湿、瘀血は、からだが冷え、からだ全体の血の量や栄養が足りず、脳に必要な量を送り届けることができません。頭痛を予防する体質作りが基本です。

・痰湿による頭痛は天気の悪化と連動することがあります。

・気逆は自律神経のバランスが不安定になるとなりやすくなります。

・体質及びその改善方法については「体質とツボ」を参照してください。

 

なお、側頭部、後頭部、前頭部の部位別の痛みへの対処は頭痛(部位別)ページをご覧ください。

 

1. 首、背中、頭にある頭痛全般に効果のあるツボです。

右図「百会」 (頭部正中線と左右の耳尖を結んだ線の交叉部))

髪の生え際から指幅7本上または7本弱(女性は6本上)で少しくぼんでいるところを探ります。

「四神聡」 (百会の前後左右親指の幅1本)

「神」は精神の意味、「聡」は聡明の意味で、精神状態を落ち着かせることができ、自律神経のバランスが是正され、頭の感じをスッキリさせる効果があるツボです。百会の後のツボは単独で「防老」と呼ばれるツボです。

 

次に督脈(頭の正中線)、膀胱経(頭の正中線から指二本横)、胆経(前頭部眉毛中央を上がった線)という経絡(ツボの経路)を人差し指、中指、薬指、小指の腹で押しながら、前髪際から後ろに少しずつ上がっていきます。コツは四指を少し広げ、頭のくぼみを探り、頭皮に指の腹を押しつけ、前後に揺らします。表面を揺らしますと髪が引っ張られますので注意してください。

なお、督脈、頭頂部の膀胱経、胆経の個々のツボの位置については「頭の正中線のツボ図解」ページを参照してください。

 

次に右図の後頭部の督脈(頭の正中線)、膀胱経(頭の正中線から指二本横)、胆経(前頭部眉毛中央を上がった線)という経絡を人差し指、中指、薬指、小指の腹で頭頂部から項部にむけて押していきます。コツは上述と同じです。

 

右図「風池」(僧帽筋腱(僧帽筋の起始部)と胸鎖乳突筋の間の陥凹部、後頭骨の骨際)

体の正中線より指3本弱外側に位置します。

「天柱」(盆のくぼの中央から指2本外側で僧帽筋腱の外縁陥凹部)

左右の「風池」を結んだ線より少し下側に位置します。「風池」を結んだ線には「上天柱」というツボがあり、「天柱」に劣らぬ効用があります。

首を後ろに倒し、首の重みを利用して右側は左手の(左側は右手の)中指で押さえた方が効きます。

「健脳」 (風池より指幅1.5本下)

指幅1本下という説もありますが、本サイトでは1.5本下とします。

「百労」 (脊柱の正中第七頸椎棘から指幅3本分上、外側指1.5本)

人によって第七頸椎棘から指幅4本分上が効く場合もあります。  

「肩井」(第七頚椎棘と肩の骨の先端(肩峰角)を結んだ中央)

第二、第三、第四指を揃えて肩上に当て、第三指(中指)が当たるところで、押すとズンとひびきます。皮膚に対して垂直に押します。

第七頚椎棘という言葉が出てきましたので、ここで説明しておきます。

第七頚椎棘は、首を前に曲げると首と背中の付け根に飛び出る椎骨で、丸く一番大きく見える骨です。棘は椎骨の後端が隆起し、突出したもの (突起)を意味します。人によっては、第六頸椎が大きく見える人もいます。その場合は、次の方法で判別します。

第七頚椎は頚椎(首の骨)の一番下で、髪の生え際から指4本下の大きな椎骨です。

「天髎」 (肩井の斜め内側後ろ親指幅1本)

内側への斜め後ろのほうが響きます。

「膏肓」(左右の肩甲棘の内端を結んだ線より指2本弱下を目安に、肩甲骨の内縁で最もひびきのあるところ)

「膈兪」(第七、第八胸椎棘突起間脊柱の傍、指2本) 

左右の肩甲骨下縁を結んだ線上を目安にしてください。特に片頭痛には定評のあるツボです。著しい圧痛があります。

 

2. 足の反射ゾーンで治す方法です。

右図「脳ゾーン」 (足の親指の腹全体)

「頸椎ゾーン」 (足の親指の基節の内側)

「項ゾーン」 (足裏の親指の基節全体)

「乳様突起ゾーン」 (足の親指の外側で末節と基節の間)

「腹腔神経叢」 (「湧泉」(足の五本の指を内側に曲げた時にできる凹んだところ)というツボを中心に第一中足骨と第二中足骨の間から、第三中足骨と第四中足骨の間までの範囲)

太陽神経叢ともいいます。特に、親指と人差し指のまたから踵方向に4cm下がったふくらみの稜線上、そして、そこから拇指球の下のくぼみまでの箇所を押してください。神経の緊張状態を取り除く有名なゾーンです。

頭痛は消化器系の不調が伴う場合があります。この場合は土踏まず全体(斜線部分)を押してみてください。特に圧痛がある箇所を押し揉んでください。消化器の不調の症状により、「胃痛」、「便秘」、「下痢」を参考に手当てをしてください。

右図「胆嚢反射区」(右足の甲および裏の第三、第四中足骨間隙の基部 (足首に近い部分))

胆嚢反射区は右の足のみで、足の甲側、裏側双方にあり、特に甲側に圧痛が出ます。右足の第三指と第四指の指の股から5センチほど下になります。足の裏側で外側(第四中足骨)に反応がある場合もあります。女性にとっては大事な反射区です。少し強めに長く押します。

3. 耳と手にあるツボで治す方法です。

右図「頭痛帯」 (耳たぶの上にある、軟骨の出っ張った丘(対珠)) 

右図「列缺」 (両手の拇指と示指のまたを交差させ、示指の先端が当たるところのくぼみ(橈骨茎状突起のそばのV字型の割れ目))

拇指の爪先で手首方向へ力を入れて押します。古来「頭項は列缺に尋ねる」と言われた名穴です。