高血圧に関する高齢者の悩みや不安

私の周りでも高血圧に対し次のような悩みや不安を聞きます。

・脈圧が広がる

・変動が大きい

・薬を飲み、血圧が下がりすぎてフラつく

・薬を飲んでも上の血圧が140台

 

血圧は一日の中で大きく変動します。これは、 ・血管の硬さ ・自律神経の反応 ・体液量の変化 ・ストレスや気温 などが影響します。

東洋医学では、この揺れ幅を小さくするセルフケアの手法があります。この手法をご紹介したいと思います。ここで紹介するセルフケアは、血圧そのものを急に下げるものではなく、血管・自律神経の反応性を整え、揺れ幅を小さくすることを目的としています。

 

区分

陰虚タイプ

気虚タイプ

瘀血タイプ

タイプ

身体を潤し、冷やし、滋養する陰の資源が不足した状態

気が不足している状態

:疲労倦怠感、消化器系の機能低下

血のめぐりが悪い状態

体質チェック

ほてり・乾燥・寝汗・午後に悪化

疲れやすい・息切れ・食後にフラつく

・胃腸が弱い

肩こり・頭重・冷えのぼせ・皮膚の赤み・刺すような痛み

ツボ

太渓、復溜、太衝、合谷

足三里、中脘、内関、血海

太衝、合谷、血海

呼吸法

5−7呼吸(吸57秒)

腹式ゆっくり呼吸(吸46秒)

長く吐く呼吸(吐84秒)

生活習慣

・少量の水分をこまめに(コップ1/31時間おき)

・ぬるめ短時間の入浴

・保湿

・少量多回数の食事

・朝の軽い散歩

・冷たい飲食を避ける

・首肩を温める

・同じ姿勢を避ける

・軽いストレッチ

・肩こり改善で上半身の血流調整

区分

気滞タイプ

湿熱タイプ

痰湿タイプ

タイプ

気の流れが滞り、交感神経が優位になりやすい。 ストレス・緊張・怒り・イライラで血圧が上がりやすい。

体内に湿(余分な水分)と熱がこもり、血管の炎症・むくみ・のぼせを起こしやすい。

水分代謝が低下し、痰湿が体内に停滞。 血管の弾力低下・むくみ・体重増加とともに血圧が上がりやすい。

体質チェック

胸脇部の張り、ため息が多い・イライラ・緊張で血圧が上がる・頭痛・側頭部の張り・便秘と下痢を繰り返すことも

顔の赤み・のぼせ・口の苦味・粘つく痰・むくみやすい・便がベタつく、尿が濃い・暑がりで汗がベタつく

体が重い・だるい・むくみ・体重増加・胃もたれ・食後の眠気・痰が多い・舌が白く厚い

ツボ

太衝、内関、合谷

陰陵泉、曲池、豊隆

豊隆、足三里、陰陵泉

呼吸法

4-6呼吸(吸46秒) 交感神経の過緊張を緩める

ゆっくり鼻呼吸(吸48秒) 熱と湿の停滞を緩める

腹式呼吸(吸46秒) 代謝を上げ、痰湿を動かす

生活習慣

・こまめなストレッチ(特に胸郭・脇腹)

・呼吸法の習慣化

・カフェイン・刺激物を控える

・感情の抑圧を避け、軽い運動で発散

・揚げ物・アルコール/甘味を控える

・夜更かしを避ける(湿熱悪化の最大要因)

・ぬるめのシャワーで熱を逃がす

・こまめな水分補給(常温)

・温かい飲食を中心に

・早食いを避ける

・夕食を軽く

2030分のウォーキング

・冷たい飲み物・甘味を控える

区分

気逆タイプ

血虚タイプ

タイプ

気が下に降りず、上へ逆流する状態。 ストレス・緊張・怒り・不安などで気が一気に上衝し、血圧が急上昇しやすい。

 

・気滞が進むと「気逆」へ

・気逆が強まると「上衝」へ という連続性がある

血が不足し、血管の柔軟性が低下し、軽い上衝が起こりやすい。

 

・だるい、疲れやすい、顔色が悪い、顔色がくすんでいる、肌が荒れやすい、髪や爪が傷みやすい、筋肉が弱く、こむら返りをよく起こす、かすみ目、疲れ目、眼瞼痙攣等の症状がでやすい

体質チェック

のぼせ・顔の赤み・頭痛(特に側頭部・頭頂部)・ため息が多い・胸のつかえ・喉の詰まり感(梅核気)・イライラ・焦燥感・血圧が急に上がる(特に感情刺激で)

乾燥肌・爪が割れやすい・めまい・立ちくらみ・不眠(夢が多い)・動悸しやすい

ツボ

太衝、内関、気海

三陰交、血海、脾兪

呼吸法

長く吐く呼吸(吸48秒) 気を下に降ろし、交感神経の過緊張を緩める

・可能なら 「吐く吸う」の順で意識 先に余分な気を抜くイメージ

吸う:吐く=115→5秒) 血虚の不安定さを落ち着かせる

生活習慣

・胸郭をゆるめるストレッチ(胸・脇腹)

・早歩きより「ゆっくり散歩」

・カフェイン、香辛料を控える

・感情を溜め込まない(軽い運動で発散)

・深呼吸を1時間に1回入れる

・熱い風呂、長風呂は避ける(気が上に集まる)

・少量の動物性たんぱくを適度に

・過労を避ける

・夜更かしを避ける(血の生成が低下)

・軽い散歩で血流を維持

《ツボの位置》

・合谷:手背、第2中手骨中点の橈側

・曲池:肘を屈曲したとき、肘関節の前面にできる横紋の外端のくぼみ

・中脘:臍の中心から真上に指4+1本のところに圧痛を探る

・巨厥:肋骨弓の交差する部位から指3本下

・足三里:膝の外側直下の小さなくぼみから指4本分下(で脛骨から指幅1本外側)

・三陰交:内踝の頂点から指4本上

・太渓:内踝の後方、アキレス腱の前のくぼみ

・太衝:第一、第二中足間を圧上して指の止まるところ

・血海」:大腿骨内側膝蓋骨内 上角の上方指3

・内関:腕関節掌側横紋の正中から肘に向け指2

・復溜:内踝の上指3本、アキレス腱の前縁

・豊隆:膝蓋骨(ひざのお皿)の下縁と外踝の間を16等分した中央の高さで前脛骨筋(すねの外側に盛り上がる筋肉)の外縁

・陰陵泉:脛骨内側踝の下縁の陥中

・気海:臍の中心から真下に指2

・脾兪:第十一、第十二胸椎棘突起間脊柱の傍、指2 

 

[注意 薬の扱いについては注意してください。セルフケアはあくまで補助的な方法であり、治療の中心は医療機関での管理です。 薬の調整は必ず医師と相談してください。

・薬は自己判断で中止しない

 

・体調変化は医療機関へ連絡