耳ツボ「飢点」、「渇点」

先月風邪をひいて以来、風邪の予防として耳ツボを毎日1回押すことにしました。私が日常的に予防で使うのは足の親指から小指の股の間及び中足骨の間の押圧です。これに「上肺」、「下肺」、「気管」、「咽喉」、「内鼻」、「外鼻」という耳ツボを加えました。これを加えるようになって食欲が落ちるようになりました。正確に言うとある程度食べるとそれ以上食べられなくなります。そのためか体重が落ちました。「外鼻」というツボを押しているからだと思います。「外鼻」というツボは一説によると「飢点」とも呼ばれ、耳ツボダイエットでは欠かせないツボです。以前、試しに「外鼻」より少し上の「渇点」を押し続け、ビールを飲むのがまずくなった苦い経験もあります。「飢点」、「渇点」の効果の自分の実感です。なお、私は「飢点」を「外鼻」より1~2mm下に取りますが、指か爪で押す分には大差ありません。耳ツボ全体に興味がある方は「耳ツボ図解」ページをご参照ください。 

 

風邪と耳ツボ

疲れていたところに季節がら急に寒くなったことも加わり、口内炎になり、「口内点」のツボで良くなったものの、数日したら鼻炎とのどの痛みを伴う風邪の症状になりました。いつものように「合谷」と「裏合谷」にピップエレキバンを貼りました。いつもは翌日に良くなるのですが、翌々日になっても症状は変わりません。そこで、今回は耳ツボを重点的に使いました。「上肺」、「下肺(かはい)」、「気管」、「咽喉」、「外鼻」、「内鼻」というツボです。2~3回押すことを1セットとし、一日10セットぐらい押しました。そうしますとその翌日には急激に良くなりました。もちろん、風邪薬は飲んでいませんし、生活はいつもの通りです。スポーツジムも週6日行きました。(ジム通いは少しやりすぎたと今は反省しています。)いずれにしても、耳ツボの効果を実感しました。ツボの位置は風邪のページをご参照願います。風邪をひいたとき、ぜひ試してみてください。

 

運動療法

骨粗鬆症、脂質異常症、糖尿病、高血圧等の生活習慣病や肩こり、腰痛、首痛、膝痛といった痛みや凝りの改善、予防に運動療法が最適だということは良く言われています。有酸素運動のみならず、筋肉トレーニングやバランス運動、ストレッチも欠かせないと思います。運動療法について、いろいろ本や雑誌、サイトを調べますが、治療に結びついた且つ自分でできる運動療法、特に年配者向けの紹介は少ないのではないかと思います。その観点から私のお勧めは、橋本敬三先生の操体法の原理です。この療法は30年以上も前に先生の本がきっかけで知りました。自分の体は自分で治すという手法にツボ療法だけでなく、自分でできる運動療法もぜひ紹介していきたいと思っています。

そのなかのお勧めのひとつ、全身のひねり運動です。いろいろな症状に効く、操体法の基本系です。全身が伸びるような気持ちよさを感じると思います。

①仰向けに寝て、膝を90度ぐらいに立てます。膝頭をつけたまま左右に交互にゆっくり倒します。気持ちよいところで止め、3~4秒後脱力します。左右差がある場合、気持ちよい方を多めにします。5セットぐらいで結構です。仰向けに寝たときに首に負担がかかる場合は枕をしてください。脱力した後、気持ち良さが余韻として残ります。

②上記①に次のことを加えると全身のひねりになります。首を膝がしらと逆の方向に回し、上腕も同様に回します。例えば、膝を左に倒す場合、首は右側、左腕は内転、右腕は外転します。

 

耳鳴りの即効ツボ

私はもともと老人性難聴気味でジーという耳鳴りがありますが、ほとんど日常的には気になりません。難聴の方は老人性に加えて、鼓膜にピンホールがあり、耳鼻科での検査では、高い音だけでなく中くらいの音にも難があるとのことです。小学生の孫娘からは「おじいちゃん、その耳何とかならないの」とよく言われますが、人間ドッグでの検査で数年前基準を超えていた値も今では基準内に収まるようになってきています。しかし、音として聞こえますが、言葉として理解できないということはしょっちゅうあり、相手の人には申し訳ないのですが、よく聞き返します。ことばを聞き分ける能力の低下が老人性難聴の一番の問題です。

耳鳴り、難聴の講座を行うということもあり、意図的に耳鳴りを意識するようにしました。そうするといつも耳鳴りが気になります。神経が高ぶっているときにはアブラゼミの鳴き声のようです。

これはちょうどよい機会なので、「耳鳴り」で紹介しているツボの即効性について自分でひとつひとつ検証することにしました。ツボを「耳のまわり」、「足の反射区」、「手」、「耳ツボ」等いくつかのグループに分け、一日に一つのグループの施術を行い、効果を確認し、次の日には別のグループという手順です。自分の場合の耳鳴りは老人性に加え、器質的な問題もあるため、完全になくなるわけではないので、ある程度気にならない範囲までになれば、それも施術の数時間後に改善されれば即効性があると判断することにしました。

 

1. その結果、一番は即効性のあったのは右図の耳ツボです。

a1「上頸神経節点」 (対珠と対輪の境目)

a2「内耳」(耳垂(耳たぶ)を3本の水平線と2本の垂直線を引き、9区分にし、右図の区のなか)

2. 後日談です。老人性及び鼓膜にピンホールがある耳鳴りは厄介です。疲れとかストレスで元に戻ってしまいました。そこで効果が長続きするツボ探しを始めました。基本は耳と頭をめぐっている「胆」の経絡(ツボの経路)を押していきます。押して、耳鳴りが和らぐところを探ります。そこで見つけたのが耳介の尖がった先から指2、3本分ほど後方でくぼみがあるところです。「浮白」というツボの後方になります。昨日よりは楽です。

3. さらに後日談です。人によっては定番の耳のまわりのツボで軽減できず、かえって気になってくるという方がいます。そういう方は足の反射区を使った方が良いようです。特に足の薬指と小指の裏を丹念に揉みます。

足の反射区から耳と側頭部に働きかけます。 

b1「耳ゾーン」 (足の薬指と小指の付け根から中ほどにかけてのゾーン)  

b2「側頭部ゾーン」 (足の親指の外側のゾーン) 

 

4. この項は2019/9/20に記述いたしました。

自分の慢性的な耳鳴り改善のために毎日施術しています。

アブラゼミのような鳴き声がにわか雨のような音に小さくなっています。急な耳鳴りにも効きます。試してみてください。「鳴天鼓」という気功法です。

①手掌で耳をふさぎ、後頭部に指を当てます。

②中指の上に、人差し指を重ねます。

③反動をつけて人差し指を中指から滑りおろし、後頭部をはじきます。

④上記②と③を15~20回程度繰り返します。

⑤この手法を一日2~3セット行います。

 

とっさのひとツボ

ツボ療法と言うとじっくり治していくイメージがありますが、意外に即効性もあります。テーマの言葉通り、困ったときの応急的な対処法を列挙してみました。私も含め、その効果を実感しているツボです。

 

1. 高血圧

人間ドッグまたは健康診断の血圧測定の時に、数値がいつもよりかなり高めになることはありませんか。検査をする方から、深呼吸をして、少し間をおいて測りましょうと言われます。そんな時の対処法です。

右図「降圧溝」  (耳の上部外側の裏側に縦及び斜めに走っている溝)

「耳背溝」とも言います。耳背に対輪と対輪上脚、対輪下脚により作られるY字型の溝があります。耳輪の上の方を横に引っ張るとY字型の溝が良くわかります。その溝を人差し指で上下に20~30回こすります。即効性はありますが、続けないと戻ります。

 

2. 動悸

急な激しい動悸が起きた時の対処法です。

右図「少衝」 (小指の橈側端爪体の角を去ること2mm)

歯で少し強めに噛みます。特に左手です。

 

3. ぎっくり腰

ぎっくり腰や急性の腰痛の時の対処法です。

右図 「腰腿点」(片方の手の甲に二つあり、人差し指と中指の間の溝、薬指と小指の間の溝をそれぞれ手首の方に向かってたどり止まるところ)

中手骨という骨が接する手前のくぼみに当たります。

場合により、もう少し手首に近いところに圧痛があるときもあります。くぼみを、円を描くように押します。特にぎっくり腰には薬指と小指の間の溝のほうが効きます

 

4. 歯痛

歯痛には合谷という万能のツボが最適です。

右図「合谷」 (第一、第二中手骨の基底部の前陥凹部にとる。やや人差し指側)

人差し指側にとるのがコツです。ピップエレキバンを貼り、時々強く押します。

 

5. 下痢

電車の中で急な下痢の症状になった時の対処法です。少しでも症状が出た時に対処してください。

右図「腹瀉点(下痢点)」 (手の甲側、中指と薬指の間の溝を手首の方に向かってたどり、止まるところ)

少しツボのところが腫れているときもあります。トイレに駆け込むまで強めに押し続けます。次の駅までの時間を稼ぐことができます。

   

6. 便秘

便秘には定評のあるツボです。
右図「沢田流神門」 (手首の小指側の真横、骨と骨の間)

親指の先を神門に当て次指の付け根のほうに押します。

 

7. 緊張ほぐし

気持ちを落ち着かせるツボはいくつかありますが、特に緊張を取るに次のツボです。

右図「手心」(手のひらの中央のへこんだところ)

8. 口内炎

少しでも症状が出てきたら、右図「口内点」 (手のひらの中指付け根)というツボを爪で強めに押し続けます。常時刺激を与えるためにピップエレキバンを貼ることが望ましいのですが、手元にない場合、とにかく繰り返し押し続けます。両手です。

 

   

 

9. しゃっくり

しゃっくりを止めるツボです。

右図「天突」(胸骨脛切痕の上縁陥中)

人指し指を曲げてかぎ状にして下にやさしく押し込みます。

強く押したり、垂直に押さないでください。  

10. かゆみ

かゆみによく効く特効ツボです。

右図「かゆみ反応点」 (薬指と小指のまたの間から、1/3下がったところ)

11. おなかにガスがたまる

おなかにガスがたまり、立っていられなくなるような辛い症状への対処です。右図の大腸の反射区を数字の順に押していきます。2と3のラインはリスフラン関節の少し下方(但し、第四中足骨基底部では同関節の上方)、5のラインは内髁と外髁を結んだ線になります。特に5のマル印のところが極端に痛いはずです。強めに15秒ぐらい押し続けます。


12. 乗り物酔い

乗り物酔いに定評のあるツボです。長時間、弱い刺激を持続できるピップエレキバンを貼ってください。乗り物に乗る前日から貼っても結構です。欧米ではつわり対策としてこのツボを利用した指圧バンドが市販されています。
右図「内関」 (腕関節掌側横紋の正中から肘に向け指2本)

 

13. 爪の痛み

深爪やドアに指の爪が挟まれて、爪が痛い時の対処です。痛い爪の正中線上で3等分し、上から1番目の交点を片方の親指の爪で十文字に押します。即、痛みが和らぎます。

 

14. 寝違い

寝違いの特効ツボです。

右図「頸項点」 (手をグーにして、人差し指と中指の骨の出っ張りの間)

「落枕」 (上記頸項点から約1センチ下がったところ)

寝違いの特効穴です。

「咽頭点」 (手をグーにして、中指と薬指の骨の出っ張りの間)

a (「咽頭点」から約1センチ下がったところ)

 

15. 五十肩

五十肩の特効ツボです。

右図「四十肩・五十肩点」 (足裏の薬指と小指のまたから2cm下)

五十肩を患っている側の足裏のこのツボに圧痛があります。足の甲側を支えて指圧棒で押し込みます。ピップエレキバンを貼っても結構です。歩行には影響を与えません。

16. お風呂でののぼせ

おふろでのぼせた時の対処です。

「湧泉」(足の五指を屈し足底中央の最も隅なるところ)

17. 立ちくらみ

右図「翳風」 (耳垂後方、乳様突起下端前方の陥凹部)

耳たぶの後ろにあり、口を開けば陥凹部が現れます。口を軽く開けた状態で押します。

「瘈脈」 (耳の上角と翳風の耳の輪郭に沿って結ぶ曲線上、翳風から1/3で乳様突起中央の陥中)

 

 

季節の変わり目の風邪

やっと今年も冬の寒さを抜け出すような日々が多くなってきました。このような季節の変わり目は風邪をひきやすなります。かくいう私も60を過ぎてから季節の変わり目に風邪をひきやすくなりました。しかし、薬を飲まず、ひどくなる前に治すようにしています。


まず、日ごろの予防として足の親指と人差し指の股のところ、さらに中足骨の間を指圧棒で押します。ここは気管支の反射区でもあり、扁桃腺、上部リンパの反射区でもあります。


風邪をひいてしまったら「合谷」、「裏合谷(感冒点)」にピップエレキバンを貼ります。即効を求める場合は円皮鍼を貼ります。私が使っているのはパイオネックスという商品で0.6mです。欠点ははがれやすく、水仕事をやる方には向きません。

 

症状が、咳だったら「孔最」、鼻水だったら「上星」または足の親指の爪の下「鼻」の反射区を指圧または揉みます。咳の場合、「孔最」にピップエレキバンを張り、時々上から少し強めに且つ長めに押すことも効果的です。


熱はあるが発汗ができず、体がつらい場合の対処です。解表(げひょう)のツボといわれる「外関」です。解表とは、言い得て妙、体の表面にいる外からの邪気を払います。爪で断ち切るように手首に向けて押します。熱が下がり、体が楽になります。まさにツボの妙味です。
   

ツボの詳細の位置は「風邪」のページをご覧になってください。

 

ツボを探す妙味

湿疹をツボ療法で治す場合、ウイルスによるもの、アレルギーによるもの、胃腸障害によるものそれぞれでツボの取り方、手当の仕方が違ってきます。例えば、口内炎の場合、手のひらの中指付け根に「口内点」というツボがあり、ピップエレキバンを貼るとその日のうちに炎症が治まります。その効果は抗ウイルスの内服薬に負けません。


自分自身に何らかの病状が出ると、ちょうど良い機会だからといろいろ試してみます。小鼻に口内炎と同じような症状が出た場合、「口内点」にピップエレキバンを貼り、治します。

しかし、先だっては同じことをやってもなかなか良くなりません。正確に言うといったん良くなるのですが、すぐに再発します。症状の過程、顔の洗い方の試行錯誤の結果から、どうも脂漏性皮膚炎のようです。いろいろなツボを試してみましたが結果は同じです。

 

そこで、自分の体の表面上で違和感のあるところを探ってみました。自分の場合、しばらく前から足の親指の先端が知覚過敏になっています。試しにそこを丹念に押してみました。1時間ぐらい後、小鼻の炎症は治まってきています。これはと思い、一日何回か指で押しもみまました。すると炎症は消えました。その後、再発はするもののひどくはなりません。どうも、年配になり、冬の乾燥シーズンになると出てくる症状のようです。洗顔も大事です。自分に合った洗顔のコツを習得するには試行錯誤が必要だと思います。


そんなわけで、自分でツボを探す妙味、途中試行錯誤の過程ではがっくりきたりしますが、当たったときの爽快感は格別です。

 

小さなお子さんのかゆみ止め

冬になり乾燥の影響で小さなお子さんが皮膚病になり、かゆみのため皮膚を掻きむしったり、掻き壊したりして、その場所が傷になってしまいます。見ていてかわいそうです。とにかくかゆみを止めること、そんなときに次の二つのツボを押してみてください。軽く押し、押したまま3秒ぐらい止めて、ゆっくり離します。それを3~5回繰り返します。かゆみが止まっていきます。

右図「治痒穴」

わきの付け根の線上で上腕の外側の真ん中です。

「臂臑」

わきの付け根の線上で「治痒穴」と脇の付け根の中間です。

 

ブログをはじめました

GoogleAnalyticsを導入してわかったことは、これまで数は少ないですが世界の20か国からアクセスがあります。おそらく各国でご活躍の日本人の方だと思います。自分の未病をセルフケアできる方法はきっとお役にたてると確信しています。もし、お分かりになりにくいところがありましたら、お問い合わせ頂ければと思います。