6月末にジムでの筋トレで肩を痛め、2ヶ月経ってほぼ良くなりましたが、ややもするとある動きで痛みが残っています。筋トレのウェイトは以前に戻しています。自分の反省、功を奏した点も含め、肩を痛めたときの留意点、注意点について記述しておきます。
1. 肩の構造は複雑で、治るまで時間がかかることを覚悟すること
・痛めた直後たいしたことがないと思っても、肩関節のみならず肩全体を、叩いたり、押したり、ストレッチをしないでください。余計に悪くなります。これは、腰痛、首痛にも言えます。1週間は安静にします。患部と思われる箇所より離れたところにも損傷はあります。
2. 急性期はまず冷やすこと
・24時間対応の湿布薬がおすすめです。日常的な動作で痛みが止まるまで冷やし続けます。少なくとも5~7日はかかるはずです。この場合、塗り薬の湿布では効きません。冷やすのはあくまで急性期のみの対応です。
3. ピップエレキバン
・ある動作をして、痛みがある箇所にピップエレキバンを貼ってください。圧痛点(押して痛みがあるところ)ではありません。あくまで、動作の中で痛みがあるところです。痛みの場所は動きます。複数箇所になってもかまいません。即効性があります。
4. ツボへのお灸
・急性期が終わったら、せんねん灸を勧めます。時間があれば、毎日やります。
・時間が無ければ、ピップエレキバンで結構です。
5. 肩の運動の再開
・肩以外の運動は休む必要はありません。肩を使う運動は急性期が終わったら再開します。時間をかけて、慎重に負荷を増やしていきます。
ツボ等の詳細は「五十肩、肩の痛み」を参照してください。
先日講座のなかで、75歳から衰えが目立ちますと話をした際、なぜ、75歳からですかという受講者の方から質問があったので、その回答を書き留めておきます。
もともと高齢者の体の衰え、特に自立度の変化の話は、東京大学の秋山弘子特任教授の研究発表(注参照)からの引用です。
それによると、
・男性の場合、65歳前後から自立度が低下するのは2割、75歳前後から自立度が低下するのは7割、亡くなるまで自立度が高い状態を維持できるのは1割
・女性の場合、65歳前後から自立度が低下するのは1割、残りの9割は75歳前後から自立度が低下
・75歳からの自立度の低下の原因はもっぱら骨や筋力の衰えによる運動機能の低下
(注)2011/2/12シンポジウム「長寿社会のまちづくり」、「プラチナ構想ハンドブック/高齢化する社会」より
富士通総研/経済研究所2012/4発表の「超高齢未来に向けたジェントロジー(老人学)」にも、75歳前後からの自立度低下の原因としてロコモティブシンドロームがあるとしています。
もう一方の見方は東洋医学でいう脾の衰えです。東洋医学の脾は消化器系のシステム全般を指します。
東洋医学の古典的教科書ともいえる文献「黄帝内経霊枢(こうていだいけいれいすう)」には、「女性は7の倍数」、「男性は8の倍数」の年齢の時に節目を迎え、体に変化が訪れるという記載があります。それによると、70歳代は脾の気が衰えはじめ、栄養が充分でなくなるとしています。
一方、秋山教授の発表内容によると確かに自立度は落ちるものの、「認知能力の年齢による変化」について
・短期記憶能力は50歳を境に落ちていく一方だが
・日常問題解決能力、言語(語彙)能力は年齢ともに上がる
とあります。
貝原益軒の養生訓にも「人は、50歳にならないと、血気が安定せず、知恵もまだ開けない。古今にうとく、社会の変化になれていない。言葉に誤りが多く、行動に悔いを残す。人生の道理や楽しみも未だに知らない。」とあります。
また、この続きには「人生の道理や楽しみも未だに知らない。長生きをすれば、楽しみ多く、益が多い。毎日、今まで知らなかったことを知り、今までできなかったことができるようになる。」とあります。
このサイトの目的は「いつまでも元気」です。
女性と言え、定期的な日常的な筋トレ、バランス運動は必須です。
そして、飲食物からのエネルギー(気)を十分に摂取できるように消化器機能の弱りを治し、食欲を低下させないようにすることも重要です。年配になってからの食事の量と質はそれまでとは違う考え方が必要です。
私の場合、体の痛みが出る場所は決まっていて、腰または膝の左側、首の右側です。ほとんどジムでのトレーニングで痛めます。左右のバランスが悪いのだと思いますが、なぜその場所なのか?、なぜバランスが悪くなるのか? そこでいろいろ調べた結果、次の説明に納得がいきます。「右利きの場合、大体は右足が利き足で左足が軸足となる。軸足に負担がかかるため、腰・膝・足首の痛みは左側に出やすくなる」、しかし、この説明では首の右側が痛くなる原因が分かりません。自分のくせをみると、首は少し左に傾けた方が楽です。トレーニング中やツボ押しで体の正中線に力を入れるとき、首は無意識に左に傾きます。その結果右側が伸び、緊張状態が続くことになります。こう考えると痛みの左右差の説明がつきます。もうひとつ考えられるのは、右利きの場合は当然右腕を使うケースが多く、右腕の筋肉疲労が右側の頸部に影響が与えることも推測できます。
体温を上げて免疫力をUPしようという話はネットや本でよく見かけます。しかし、その人の体質や時と場合によって、体温を上げる方法を間違えると体調が不良になるケースがあります。冷え性タイプの人や風邪を引いたときの回復手段として体を温める必要はあります。しかし、そうではない場合、体を温めること、特に外部から、たとえば、厚着をしたり、暖房を強くしたりすることは逆効果になります。今年の冬の自分がその一例です。
昨年12月肺炎、今年2月気管支炎、3月風邪に2回かかりました。ここ数年病気で医者に行ったことがない自分にとっては最悪です。4回とも半日程度寝ただけで、医者に行っては抗生剤を飲むという繰り返しです。肺炎で懲り、免疫力をUPしようと結構厚着をしました。2月から3月にかけて寒暖の差があるのにもかかわらず、同じ格好でした。且つ、思い当たることもなく腰も痛めました。体調が万全でない状態が続き、4回目の後、厚着を止めました。その後、やっと体調が戻り、今に至っています。これからも寒暖の差があり、検証は続きますが、貝原益軒の養生訓のなかに「凡そ衣をあつくき、あつき火にあたり、あつき湯に浴し、久しく浴し、熱物を食して、身をあたゝめ過せば、気外(ほか)にもれて、気へり、気のぼる。これ皆人の身に甚(はなはだ)害あり、いましむべし」とあります。その通りだと思います。また、次のようにも書いてあります。「冬は、天地の陽気とぢかくれ、人の血気おさまる時也。心気を閑(しずか)にし、おさめて保つべし。あたゝめ過して陽気を発し、泄(もら)すべからず。上気せしむべからず。衣服をあぶるに、少(すこし)あたゝめてよし。熱きをいむ。衣を多くかさね、または火気を以て身をあたゝめ過すべからず。熱湯(あつゆ)に浴すべからず。労力して汗を発し、陽気を泄(もら)すべからず。」
認知症予防の知識を知ってもらい、そのソリューションを体得してもらいたいという思いで、よみうりカルチャー大宮の公開講座「ツボと運動で防ごう認知症」を3/31開催いたします。
次のような構成になります。
・認知症予防の予備知識
・ツボによる認知症予防
・運動による認知症予防
今後も出来るだけ講座の機会を見つけ、一人で多く体得してもらう活動を広げたいと思います。(2016/2/28記)
3/31の結果報告です。
3/31の講座には、83歳の方をはじめ、元気な方々が集まりました。認知症予防には意欲、意志が大事です。当初1時間半の予定が、皆さんからの質問が相次ぎ、予定を1時間もオーバーしました。
今後も認知予防をはじめ、年配の方が元気よく生活できる講座を数多く持ちたいと思っています。(2016/4/3記)